176年前に燕市富永地内に落下した米納津隕石が13年ぶりに里帰りして12日から23日まで市役所で開かれる「米納津隕石里帰り展〜おかえり!米納津隕石〜」に展示されるのを前に、隕石が落下した地域の燕市立吉田北小学校(池藤仁市校長・児童241人)で10日午後1時から米納津隕石里帰り歓迎会で開かれた。
全校児童が集まった体育館で開かれ、保護者約30人も参加。鈴木力市長と上原洋一教育長も出席した。ステージの前には、うやうやしく白布を敷いたテーブルの上に、前日9日に燕市へ里帰りした米納津隕石と、米納津隕石はさわることができないので、さわれる隕石をと県立自然科学館から借りた1822年にチリの砂漠で見つかったイラミック隕石が鎮座した。
鈴木市長は「燕市民代表として“お帰りなさい”と言ってもらうのがこの会の趣旨」で、12日から開かれる展示会には「家族と一緒に見に来てください」と求めた。また、燕市が昨年、製作したご当地かるた「つばめっ子かるた」の「よ」は何かと質問すると、児童は声を合わせて「米納津の隕石からの贈りもの」と答えた。
同校の元校長で天体や宇宙に詳しい地元の関矢敦さんは、プロジェクターを使って太陽系の惑星や銀河、米納津隕石のすばらしさについて話し、「米納津隕石は日本の宝」とその価値を児童に伝えた。
児童も3年生が発表を行った。3年生は総合学習のなかで「紙芝居」、「CM」、「クイズ」、「ポスター・ちらし」などのグループに分かれて米納津隕石を調べ、グループごとに発表した。
米納津隕石の落下を現代から振り返った劇や、米納津隕石をテーマにした替え歌とダンスまであり、あらためて米納津隕石をみんなで楽しく学んだ。加えて3年生は翌11日から3日間、昼休みに読み聞かせなどを行うので、児童の参加を呼びかけた。
池藤校長は、「隕石のように輝き、勉強に、運動に、自分のいいものを発揮しましょう」と児童に求め、最後に鈴木市長らと全校児童で一緒に記念写真を撮り、順番に米納津隕石とイラミック隕石をすぐそばまで近づいて見学した。
3年生門倉実沙ちゃんは「もっとごつごつしてるかと思ったけど、思ったよりも丸かった」と言い、ほかの子どもたちも「アンパンマンみたいだった」、「かっこよかった」などとちょっぴりわくわくしながら話していた。
このあと「米納津隕石里帰り展〜おかえり!米納津隕石〜」は、12日から23日までの午前9時から午後5時まで燕市役所つばめホールで開かれる。入場無料で、日曜の15日は午前10時からと午後2時からの2回、関矢さんを講師に展示説明会が開かれる。
さらに同じ15日は午後5時半から市役所まちづくり広場で「星空コンサート&天体観察会」が開かれる。市内の小学生とその保護者を対象に、燕市PR大使の本宮宏美さんによるフルートコンサートと天体観察会が行われる。定員200人だがまだ余裕があり、参加したい親子は燕市教育委員会生涯学習課(電話:0256-63-7001)へ申し込む。