三条市大島地区を中心とした果樹生産者で構成する大島園芸振興協議会の若手有志でつくる大島園協ぶどう研究会(石黒貴之代表)は11日、JAにいがた南蒲本店でブドウの試食品評会を開き、参加したJA職員らに30種類のブドウを食べ比べてもらった。
ぶどう研究会は、20歳代から40歳代の20人の生産者が会員。10年ほど前に、「巨峰」の種無し品種の生産の安定化と奨励を目的に発足。近年は、消費者の好みが大きく変化しており、さまざまな品種のブドウの種無し化や新品種の安定生産を目的として、調査研究している。
また、最近は、緑色の種無しで皮ごと食べられる「シャインマスカット」が、果樹の人気ランキングでトップの座になるなど話題を集めている。同研究会でも高品質なブドウを届けるために、シャインマスカットの評価、シャインマスカット以上の品質や消費者のニーズにあったブドウを選別したいとの考えで、例年、会員間で行っている品種検討会とあわせて、一般の意見も聞いてみようと、今回の試食品評会を企画した。
午後5時からの試食品評会では、同JAの本店や各施設の職員、県や市など関係機関から30人余りが参加。それぞれに、ブドウを試食しながら食味や見た目、感想などを書き込んでもらうアンケート用紙を配布し、石黒会長は、「厳しいことばが、産地のためになる」と率直な意見を聞かせてほしいと話した。
テーブルには、「シャインマスカット」をはじめ、黒いシャインマスカットといわれる「オリエンタルスター」、赤の「クイニーナ」、まだ市場にでていない新品種「サンヴェルデ」、おなじみの「巨峰」、「ニューピオーネ」、「ゴルビー」、「瀬戸ジャイアンツ」など緑や紫、赤、黄色などさまざまな品種のブドウ30種が並んだ。
参加者は、1粒ずつ味わいながら、「甘みはそんなに強くないね」、「すっぱい?」、「これ、すんごいおいしい!」と評価。「シャインマスカット」も好みは分かれ、「酸味がなくて、私はだめ」と言う人や、「これ食べたら、ほかのが食べられない」と話す人など、それぞれだった。
石黒会長は、アンケートを集計し、今後の生産の参考にさせてもらいたいと話していた。