県立分水高校(吉田弘校長・生徒409人)は、14日の文化祭「水櫻祭(すいおうさい)」の一般公開に地域の人たちから来校してもらおうと13日、地元商店街を全校生徒で仮装行列。サプライズで分水おいらん道中から生まれたゆるキャラ「きららん」の着ぐるみが初めて公の場で公開され、盛り上げに一役買った。
13、14日の「水櫻祭」で14日の一般公開をPRしようと毎年恒例の仮装行列。毎年、仮装のテーマを決めており、ことしは全体のテーマを「映画」に決め、さらに11のクラスごとに「アンパンマン」、「ジブリ」、「ボラー映画」、「ハリーポッター」とテーマを決めて仮装した。
午後0時半に学校を出発し、歩いて分水地区の商店街通りへ。北越銀行分水支店前と燕市分水福祉会館の2カ所でお披露目を行い、クラスごとに拡声器で仮装の内容を説明し、水櫻祭でのクラスの出し物を紹介して来校を呼びかけた。
燕市分水福祉会館では、近所の人や生徒の家族約100人と隣接する地蔵堂保育園の園児が見学に訪れた。生徒のPRのあとは、燕市観光協会が制作、8月末に完成したばかりのゆるキャラ「きららん」の着ぐるみも登場。29日に分水地区で行われる酒呑童子行列をPRした。
県外からも大勢の見物客を集める地元分水地区の伝統行事、分水おいらん道中も考えて見れば仮装行列。ある意味、分水地区の伝統ともいえ、だからなのか仮装のレベルは高い。かぶりものは朝飯前で、衣装も上下で用意。三条で気温が30度を超えて真夏日となる久しぶりの猛暑に見舞われて汗だくになりながらも、コスプレ感覚で仮装を楽しんでいた。
この仮装行列は同校ができて間もなく始まったらしい。同校の開校は1983年で、ことしでちょうど30年の比較的、新しい高校。地域の強い要望がかなって生まれただけに、地域との距離が近く、校外に出て文化祭をPRするのは珍しい。
商店街からは店の中から通り出て行列を待つ人もあり、生徒は行列しながら地元の人に「こんにちは!」とあいさつした。お披露目では「地域の皆さんのおかげで水櫻祭を盛大に開くことができます」と感謝する生徒もいた。14日の水櫻祭は午前9時半から午後2時まで一般公開する。