燕市立図書館(金谷精司館長)では、10月4日まで「とよたかずひこ絵本原画展」を開いており、それにあわせて29日は吉田公民館で、絵本作家とよたかずひこさんを講師に迎えて講演会&サイン会を開く。
人気作「ももんちゃん」シリーズをはじめ、第7回日本絵本賞受賞の「どんどこももんちゃん」、厚生省中央児童福祉審議会児童文化財特別推薦の「でんしゃにのって」、デビュー作の「ぼくはやっぱりとりなんだ」など、とよたかずひこさんの13作品の絵本原画約60点を展示している。
「ももんちゃん」シリーズでは、墨で描かれた線画、彩色を施したもの、そしてゲラ刷りと並べて展示。原画では色番号が細かくきっちり指定してあり、色に対するこだわりが見てとれる。
作品によって画材を変え、あえて彩色しない部分をつくったり、色数を制限したり、線をなくしたりと、同じ作家の作品とは思えないようなさまざまな手法や表現を凝らす。編集者と打ち合わせるために、手描きで段階で本に仕立てたものもさわれるように展示している。
それぞれの作品の制作に至った経緯や構想の解説も展示しており、創作のプロセスを知ることができる。また、とよたかずひこさんが講演先などでもらった、ももんちゃんの手作り人形のほか、布絵本や線画のスケッチも展示している。
とよたかずひこさんは、1947年生まれで宮城県仙台市出身の絵本作家。イラストレーターから長女の誕生をきっかけに37歳で絵本作家となった。燕市立図書館では、「おいしいともだち」シリーズが子どもたちに人気。展示会場では、今回の原画展に向けて、とよたかずひこさんが「ももんちゃんとあそぼう in つばめ」として、絵本に登場するキャラクターと燕市にちなんで“ツバメ”を描いた作品を会場に展示している。
9月29日は午後1時半から吉田公民館で先着200人を対象に入場無料の講演会&サイン会を開く。とよたかずひこさんが自身の絵本の読み聞かせを中心に制作秘話などを講演したあと当日、会場で購入した絵本にとよたかずひこさんがサインしてくれる。とよたかずひこさんのサインは、しっかり絵も描いてくれるので人気だ。
原画展は平日は午前10時から午後7時まで、土、日曜は午後4時まで、入場無料。問い合わせは同図書館(電話:0256-62-2726)へ。