27日から29日までの3日間、三条市丸井今井邸でことしも「本庄基晃・眠月墨彩展」が開かれ、長野県在住の画家本庄基晃さん(75)と弟子で二代目「眠月(みんげつ)」の鎌原知子さんの野仏などを描いた作品を展示即売した。
眠月さんの描いた三頭身の愛らしい表情の仏など30点余りと、本庄さんの一字書など8点で、色紙サイズから額入りの約40点を展示した。
初代「眠月」の本庄さんは昭和13年、北海道岩内町生まれ。子どものころ長野県松本市に転居。東京芸術大学にで油彩画を学んだが、原因不明の失明に見舞われ、長野に戻った。数年後に奇跡的に片目だけが回復、再び絵筆をとった。日本や欧州各地で個展を開催。平成8年、50歳のときに画集を出版。近年は、再び視力がほとんどなくなってきているとして、「一字書」というスタイルで1文字の書に取り組んでいる。
2代目の鎌原さんは、長野県千曲市生まれ。平成16年に本庄さんに出会い、墨彩画の指導を受けて、本庄さんの墨彩画を継承した。
また、眠月さんは、2011年の東日本大震災発生後から、色紙に仏の絵を描いて被災地や被災者に届けることをライフワークとし、これまでに1,150枚を描き、三条市に避難した福島県の人たちをはじめ、福島、宮城、岩手など東北の地に届けている。
三条市での作品展は、本庄さんが訪れていた旧栄町の徳誓寺や旧パルムで開いから16年目。長年のファンや初めてという人たちが市内外から訪れていた。