燕商工会議所(山崎悦次会頭)は、10月31日の任期満了に伴う全国一斉の商工会議所の議員・役員改選にあわせて会頭の選考を行い、先の臨時議員総会で第11代となる次期会頭に副会頭の田野隆夫さん(64)=エコー金属(株)代表取締役=を選任した。
2日午前10時から同会議所で山崎会頭と次期会頭に決まった田野副会頭の2人が会見し、会頭選考の経緯や新会頭職の思いを話した。
会頭の選考は、9月25日の臨時議員総会で行われ、会頭選考委員会が推薦した人物が同意を得ることができず、その場で田野副会頭が推薦され、選任を受け、第10代の山崎会頭に続く11代会頭に就くことが決まった。
田野さんは燕市出身、長岡工業高等専門学校を卒業。昭和45年4月に北越工業(株)入社、49年12月明道(株)入社、53年4月個人創業、55年5月にエコー金属(株)を創立、代表取締役を務める。
また合併前の2003年5月1日から2006年10月31日まで、旧燕市と新燕市の市議会議員を務めた。商工会議所では、1999年8月から議員、2004年11月から常議員、前回改選の2010年11月1日から副会頭を務めている。
田野さんは、自分自身は会頭職の任にあらずと思ってい入ると話したが、「動機善なりや、私心なかりしか」とDDI(第二電電_を設立した稲盛和夫さんの言葉を言い、公職に就くものならば大なり小なりそういう心構えでいると思うとし、いろいろな判断をする際には指針にしていきたいと話した。
また、自身も創業した経験から「創業時の苦しみはわかっている。小規模事業所が良かったと思えるような商工会議所にしたい」。一企業ではできない会議所ならではの活動を行い、知ってもらうこと、職員の意識改革などについて話し、「意欲ある人を後押しし、自分を高めて成長していきたい」、厳しい経済状況のなか「製販一体となって、オール燕として戦っていかなくてはならない」と意欲を示した。
3期9年目の山崎会頭は、これまで海外市場での燕製品の展開をはじめ、職員の意識改革、議員の定年制を設けるなどさまざまな取り組みを行ってきた。また会頭職は充て職が多く、そういった面からも田野さんをバックアップしていくと話していた。
今後は、今期の任期満了する10月31日に臨時議員総会が開かれ、副会頭の指名や役員の承認を行う。次期役員などについて田野さんは、3人体制の副会頭のうちの2人は、現副会頭の中野信男、細川哲夫両副会頭に再任の了解を得ているとし、次期専務理事については、山崎会頭と2人の副会頭と相談して会議所の幹部職員から登用したいとの考えを明らかにした。