三条シティセールス事業実行委員会は2日、観光キーパーソン集会「燕三条の新しい観光を考える会」を開き、観光の現状などを国と観光・交流のシンクタンクなど観光のキーパーソンに聴き、燕三条を舞台に行われている「工場の祭典」、「まちあるき」、「畑の朝カフェ」の実行委員長など燕三条のキーパーソンがトークセッションを行った。
午後6時から燕三条地場産業振興センターで開き、燕三条地域の観光に興味をもつ人や地域の行事や資源に係わる人、市、県の職員など約70人が参加。
基調講演とトークセッションを行い、基調講演では、前観光庁観光通期振興部長の瀧本徹さんを講師に「観光立国と地域活性化」、三条市出身でJTB総合研究所企画調整部長の波潟郁代さんの「『交流』の視点で考えるこれからの地域振興」を聴いた。
波潟さんは、今、求められているのは「観光地」ではなく「生活地」として、確実に変化している旅のスタイルを紹介。さらに、燕三条の高いポテンシャリティに注目しているとし、魅力的な交流の場や商品やサービスをつくるヒントやポイントをわかりやすく説明。「燕三条の観光モデルが日本の成功したビジネスモデルになってほしい」と大いに期待した。
トークセッションでは、瀧本さんをコーディネーターに、燕三条「畑の朝カフェ」実行委員長の渡辺康弘さん、燕三条まちあるき連絡協議会会長の岡村直道さん、燕三条工場の祭典実行委員長の曽根忠幸さん、国際外語・観光・エアライン専門学校観光クリエイティブアドバイザーの武田修美さんの地元燕三条に係わる4人のパネラーと、波潟さん、燕三条地場産業振興センター理事長の国定勇人三条市長の7人が登壇。それぞれの取り組みについての紹介や課題などを話した。
瀧本徹前観光庁観光通期振興部長 |
渡辺康弘さん |
岡村直道さん |
曽根忠幸さん |
波潟郁代JTB総合研究所企画調整部長 |
武田修美さん |
国定勇人三条市長 |
武田さんは、燕と三条の企業を巡り、交流の場も設けたツアーを企画した経緯を紹介したなかで、武田さん自身が三条市、燕市、地場産センターと行政に伺いを立てながら行ったと言い、「今回はツアーだったが、いろんな取り組みが若い人たちを中心に、気軽にではなくても思いつきでできる機会があると、もしかしたら市で越えられない壁を市民で越えられるのかなと考えている」と賛同者と知恵を求め、「燕三条の発展にはそこがキーになるのでは」と率直な意見を声にした。
コーディネーターの瀧本さんは、それぞれのパネラーの協力者や賛同者を求めるという共通する課題に地域の中での連携は永遠の課題とし、燕と三条の連携については、「外の人がどう見るか、『そんなばかばかしいことっていう』」、「外を見る視点『小さいことでいがみあってもしょうがない、もっと協力する』」と言い、「外から見る視点に気づいていくことが大事」とアドバイスした。