燕三条地域のものづくりの現場を公開する「燕三条 工場の祭典」にあわせて三条市も2日から6日まで市役所のオープンドアを行い、市の施設を開放している。
2日から4日まで行っている庁内見学ツアーに始まった。ピークは5日で、内容は子ども議会、消防署見学・初期消火訓練・濃煙体験、学校給食調理場見学・試食会、証明書発行業務体験、清掃センター見学・紙すき体験、図書館のお仕事体験、道の駅「漢学の里しただ」館内ツアー、「いい湯らてい」機械設備の見学・源泉井戸の説明。最終日6日は図書館のお仕事体験だけ行う。
庁内見学ツアーは午前10時、午後2時、3時半の1日3回行っており、初日2日はそれぞれの回に4人、2人、1人の計7人が参加した。
所要時間は約1時間。正面玄関ロビーに参加者の受け付け窓口を設け、政策推進課広報広聴係の職員がガイド役を務める。
市役所庁舎は1970年の竣工で43歳。今の住所は旭町1丁目だが、担当が紹介した竣工当時に作成されたパンフレットには、住所が「大字東裏館」とあり、電話番号の市外局番がひとけたの「4」。当時の写真には周囲に田んぼも多く、“市役所まち歩き”とでもいう内容だ。
一般の市民は市役所で用事のある窓口以外の場所を訪れることはない。低層棟にある金庫室は外側から見学し、議場では演壇に立ったり議長席に座ったりと貴重な体験。まるで新聞のような昭和24年発行の三條市政だより第1号や明治27年の古文書のような更正図を見ることもできる。
見学場所には「工場の祭典」のシンボル、ピンクの斜めのストライプを生かした看板などをこれでもかというほどにぎやかに飾り、頭の上に「行政課で次に偉い人」とある札も下がるはじけっぷりだ。
市長室ではできるだけ国定勇人市長本人が対応。“市長のいす”に座って市長と一緒に記念写真を撮り、あとで参加者に郵送する。また、職員でも知る人が少ない、市長室の扉を開けると現れる洗面所も見学した。
三条市嘉坪川2、捧剛さん(69)は、「今まで行ったことのない所も見せてもらえるので、この機会を逃すまいと参加した」。現役時代は会計事務所に勤務し、スーツにネクタイで参加した。各課のオープンドア用のディスプレーに「皆さん、一生懸命で昔と全然、違う」、「今の市長さんになってからなのか、本当に皆さん明るくなりました。対応もいいし。役所を見身近に感じることができた」と話していた。