2日から6日まで開かれている「燕三条 工場(こうば)の祭典」は客足が順調に伸びているが、驚かされるのは県外客の多さだ。半数近くが県外客という感触だ。
気になるのは燕三条での移動手段。車で移動するのは問題ないが、頼りはカーナビ。セブン・セブン=燕市花見=では、車の客がなぜか次々と裏通りに面した裏口に到着する。理由はカーナビが裏口を案内するからだ。
東京から車で来た夫婦は、ガソリン代に高速道路の通行料金で3万円、プラス宿泊費で、「お金がかかるので来年は…」。民主党で高速道路料金は無料にしてほしかったとつくづく。
車以外は工場の祭典が用意しているシャトルバスを利用したり、懐に余裕があればタクシーを利用したり。電車を利用して見学先を駅の近くにしぼって歩く人もいる。
山崎金属工業=燕市大曲=を訪れた神戸からの青年に話を聞いた。話が終わると青年はママチャリにまたがった。思わず「なんでママチャリに?」と尋ねた。聞けば、倉茂木工所=三条市一ツ屋敷新田=を見学したら、会社の人がママチャリを貸してくれ、あとで高三=同市金子新田=に返してくれればいいと言われたとか。
そう言えば春に三条市の国定市長の富山市視察を取材したとき、国定市長が富山市のレンタサイクルを見て三条市でも下田地区でレンタサイクルを導入したいと話していたのを思い出した。工場の祭典はスタートするまで参加者のイメージがわかなかったが、予想以上に若者が多い。工場の祭典の期間中だけでも利用できるレンタサイクルを導入していれば、きっと有効に利用されたはずだ。
工場の祭典は来年以降も続くだろうから、ぜひレンタサイクルの導入を検討してほしい。それにしても、歩いて見学先を回る青年を見かねてママチャリを貸すとは、すばらしい「お・も・て・な・し」。参加者からおもてなしの評価の高かった企業を表彰するというイベントがあってもいいかも。