9日早朝、東日本大震災の影響で三条市に避難している人たちの一時帰宅に同行して現地での片づけ作業などのボランティア活動を行う市民14人が、福島県南相馬市に向けて出発した。
今回のボランティアは、三条市と三条市社会福祉協議会が募集した日帰りの活動で、31歳から74歳の男女14人が参加。午前5時15分に、三条市の一時帰宅支援事業で福島の家に帰宅する7世帯10人と同行する市職員5人とともに三条市総合福祉センターに集合した。
ボランティアの1人の団体職員黒坂仁さん(39)は、「これまで(ボランティアに)行きたいと思っていたが、個人では行く機会がなかったので今回、初めて応募した」、「やれというものは、なんでもやりたい」と現地での活動について話した。
一行は、夜が明け始めた5時半、国定勇人市長と市社協の?山興紀会長はじめ職員などに見送られてマイクロバスとワゴン車に分乗し、福島県南相馬市に向かった。
現地には10時半ころに到着し、避難指示解除準備区域も含む小高区のボランティアセンターの指示でボランティア活動を行うものとしており、一時帰宅した人たちの自宅の片付けなどを主に行う予定。午後4時ころ南相馬市を出発し、午後9時ころ三条に到着予定だ。
国定市長は見送りのあいさつで、避難している人と話していたなかで、一時帰宅できるようになってよかったが人手が足りないといった話を聞き、市民の力を借りて手助けの継続をと経緯を話した。また、一時帰宅の「一時」が早くとれるように願うとともに、ボランティア活動に参加する人たちには三条市民の代表としてボランティアにいそしんでもらえれば。どうかけがのないように、と話していた。
東日本大震災の発生から間もなく2年7カ月。三条市には現在も、65世帯155人が避難生活を送っている。