県防災教育プログラムモデル実践校に選定された三条第四中が全校生徒と地域とが連携して洪水を想定した避難訓練 (2013.10.10)

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平成24年度から新潟県防災教育プログラムモデル実践校に選定された三条市立第四中学校(戸田彰一校長・生徒312人)は9日、全校生徒と地元自治会や地域の人、保護者、防災対策室との連携の中で洪水を想定した避難訓練を行った。

県防災教育プログラムモデル実践校に選定された三条第四中が全校生徒と地域が連携して水害を想定した避難訓練
県防災教育プログラムモデル実践校に選定された三条第四中が全校生徒と地域が連携して水害を想定した避難訓練

県は平成24年度は県内28校をモデル実践校に選定。プログラムは県の関係部局と県教委が連携し、群馬大学大学院の片田敏孝教授の指導、助言と県内外の有識者の協力を受けて作成している。

津波、地震、洪水災害、土砂災害、雪災害、原子力災害など災害別に分かれており、第四中は、洪水災害編。その一環で初めて地域とともに避難訓練を行った。

防災無線で避難勧告を聞いて第四中に避難する生徒
防災無線で避難勧告を聞いて第四中に避難する生徒

4時間目に群馬大学の金井昌信准教授の地域の地形状況、避難のあり方の講義を受け、昼食のあと一斉下校。午後2時40分に避難準備情報発令を自宅で防災無線で聞くことから始まり、2時50分の避難勧告発令の防災無線で校区内の井栗小、旭小、保内小と第四中、さらに塚野目保育所、白山神社、三条東高校の7つの避難場所へ歩いて避難した。

第四中学校では約80人の生徒が避難した。三条市と三条市消防本部職員、発足して3年ほどになる地元の井栗自衛消防隊(桑原喜平太隊長)の隊員32人にうち7人も参加した。早い生徒で避難勧告発令から3分足らず、遅くとも25分ほどの間に集合した。

 井栗自衛消防隊の桑原隊長から過去の浸水の状況について聞く
井栗自衛消防隊の桑原隊長から過去の浸水の状況について聞く

それから井栗自衛消防隊の案内で地域の危険カ所を探索するとともに、各地で浸水が発生したとき、第四中へ避難する浸水しにくい経路を実際にみんなで歩いた。今回は具体的な災害の状況を想定せず、避難だけ行ったが、「三条市豪雨災害対応ガイドブック」では、信濃川が破堤した場合の第四中学区内の浸水想定は、1メートルていどから所によっては数メートルにも達する。

第四中の北側、大衆割烹「うおつ」のある変形交差点では、井栗自衛消防隊隊員が7・13水害のきは、もものあたりまで浸水したことを話し、道路と用水路の境界がわからなくなるため、くれぐれも注意するよう求めた。

意識を失った人を運ぶ実技訓練
意識を失った人を運ぶ実技訓練

第四中に戻ると、三条市消防本部職員が、意識を失った人をひとりで移動させたり、何人かで運んだり、毛布を使って運ぶ方法などを実技講習した。

井栗自衛消防隊の桑原隊長は、生徒と一緒に歩いたことで「実際に現地に行って確かめたことは、きっと子どもたちの記憶に残って万が一のときに役立つはず」と話していた。


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