第9回三条市美術展(市展)が開幕する19日、午前9時から会場の三条市体育文化センターの剣道場で開場式イベントとして県立三条東高校書道部(佐藤果歩部長)の部員25人による書道パフォーマンスが行われる。
開場式イベントの高校書道部による書道パフォーマンスは毎年恒例。3年前の三条東高校から一昨年は三条商高、昨年は三条高と順に依頼し、ことしは一回りして三条東高の順番になった。
書道部の顧問は昨年、三条東高に赴任した金子達雄教諭(44)=長岡市=。三条市曲渕出身で小学校で飯山素木さん、県立三条高校で中村城翠さんに師事。合併前の三条市展で特別出品だったが、特別出品がリセットされた合併後の第1回市展で市展賞、第2回市展で奨励賞を受けている。
三条東高は、19日に県立近代美術館で始まる新潟県書道教育研究会主催新潟県競書大会の55校が参加した高校の部門で、昨年に続いて2年連続の第1位に輝いている。開場式イベントで、県内の高校書道部でトップの書道パフォーマンスが見られるわけだ。会場には看板代わりに、昨年から書道部のキャッチフレーズにしている「染墨青春」と「書道Performance」などと大書して壁に張ってある。
開幕前日の18日夕方、金子教諭と部員6人が会場を訪れ、家の部屋くらいある大きな用紙を広げて準備した。部員の2年生野島みちるさん=三条市=は、書道パフォーマンスは「みんなでひとつのことに取り組むのが楽しい」と言う。
書道パフォーマンスは、部員は袴(はかま)を着けて「希望の唄」、「学園天国」から「決意の朝に」、「花は咲く」のそれぞれの曲にあわせて3つ行う。パフォーマンスは、三条マルシェ、三条夏まつり、文化祭など年に数回行っている。
今回は「花は咲く」だけが新しいパフォーマンスで、金子教諭の発案。先にガーベラの花を描いてあり、本番ではそこに「花は咲く」の歌詞を書く。見どころは、さびの部分で歌詞にあわせて手話をするところだ。
三条東高書道部の県内トップレベルの実力の秘密は「練習量ですね」と金子教諭は努力の結果と言う。書道パフォーマンスでは「見てくださる方のために元気、勇気を与えるようにやりたい。せっかくやるんなら楽しんでもらおうという気持ちで」と気持ちが伝わることに期待している。