NPO法人まちづくり学校=新潟市西区青山5=のまちあるき「ブラニイガタ2013」が27日、燕市吉田地区で行われ、21人が参加して吉田の歴史ある商店街をまちあるきした。
まちづくり学校の職員と案内役の吉田地区まちづくり協議会(浜田敏子会長)会員を含めて一行は29人。JR吉田駅発着で、商店街のサン・コアなかまち、延命地蔵尊、観音寺、香林堂、吉田天満宮と歩いた。
参加者は県内各地のまちあるきのエキスパートとでも言えるような人たち。それぞれの見学先を楽しんだのはもちろん、小路ではそれぞれの視点でユニークなポイントを見つけ、なかなか足が進まない。
家の角が45度くらいにとがった建物やガラス窓からこっちを見詰めるネコにレンズを向けたり、道路の傾斜や古い看板をチェックしたり。地元の人にとっては何の変哲もない風景が参加者には魅力いっぱいの歴史や文化が香る情緒あふれる風景に映っていた。
北方文化博物館の学芸員補、伊里浩さん(34)=新潟市中央区関屋=は、休日に仕事を休めることが少ないので、あまりまちあるきに参加できないが、今回はちょうど仕事の休みと合って参加した。吉田についてまったく調べずに参加し、「先入観がなく、新鮮っていうか、こんなに町並みが素敵とは思わなかった。また自分で来てみたい」と目を輝かせていた。
富山県の富山市職員で富山市のまちなかを拠点ににぎわいを創出するNPO法人GPネットワークのメンバーでもある大懸重樹さん(34)=富山市=は、友人に誘われて唯一、県外から参加した。新潟大学出身で当時は新潟市に住んだが、吉田を訪れたのは初めて。「昔の町並みを想像させられるような面影を感じながら楽しめた」、「好奇心がわいてくるまちで、昭和の時代の個性がたくさんあった」とさまざまな発見をした。
というのも1945年の富山大空襲で富山市の市街地は99.5%を焼失し、それ以前の町並みが失われた。大懸さんは「古い町並みがおもしろく見た。高岡市へ行けば古い町並みは残っているが」と話していた。
NPO法人まちづくり学校は、平成25年度「地域再発見まちあるき事業」として4月から12月まで県内12カ所で「ブラニイガタ2013」を行っており、吉田はその10カ所目。このあとは11月9日に加茂、12月1日に亀田で行われる。