「絵本の里」づくりを目指す北海道剣淵町を舞台に人の優しさと親子のきずなを描く映画「じんじん」の新潟県内で初めての上映会が24日、燕市文化会館で開かれる。
主人公の立石銀三郎は、伝統芸能を伝える大道芸人。ひとり娘に毎晩のように絵本を語り聞かせていたが、妻と別れてから会うことを許されず、娘との思い出は彼女が6歳のときのまま。ある日、農場研修で農場を訪れた4人の女子高生と出会い、しだいに4人との距離が縮まっていったが、ひとりだけ心を開かず、ある夜、銀三郎はその秘密を知ることになる。上映時間は2時間9分、午前10時20分からと午後2時からの2回、上映される。
主演の俳優、大地康雄さんが企画がした作品。剣淵町は絵本を真ん中に心と心がかよい合う「絵本の里」づくりを目指しており、町内の「絵本の館」でおとなが子どもたちに読み聞かせをし、毎年「けんぶち絵本の里大賞」も開かれている。その取り組みに感動した大地さんが、「絵本の心」をテーマにひとりでも多くの人に伝える映画を世に送り出そうと企画した。
映画のなかで主人公が作ったという設定の絵本『クロコダイルとイルカ』(ドリアン助川・作/あべ弘士・絵)は、ことしの第23回けんぶち絵本の里大賞を受賞。山田大樹監督でことしの夏に公開された。大地さん以外にも中井貴恵、佐藤B作、手塚理美、板尾創路など有名俳優がキャストに名を連ねる。
作品は、全国各地で上映会実行委員会を組織、主催する形で上映されている。燕市では昨年、映画「エクレール・お菓子放浪記」の上映会が開かれたが、その実行委員会に対して配給会社から「じんじん」の上映会開催の照会があった。
今回は鈴木力燕市長を名誉会長、青柳芳郎燕市社会福祉協議会会長を上映会会長に、市内のさまざまな団体で「じんじん」上映会実行委員会(濱田敏子実行委員長)を組織して開く。とくに父と娘のきずなが柱になっていることもあり、とくにお父さんの鑑賞を呼びかけている。
前売り件は2回とも共通でおとな1,000円、小中高校生500円で、小中高校生は本来800円のところ賛助金や寄付金を受けて安くした。当日券は1,500円。6カ月から未就学児を対象にひとり500円で各回先着10人の保育を行い、申し込みは電話「080-5679-3972」へ。問い合わせは電話「0256-64-2530」。プレイガイドは次の通り。
【プレイガイド】▲燕市文化会館▲燕市社会福祉協議会本所・吉田支所・分水支所▲JA越後中央燕営農センター▲吉田産業会館▲燕市分水福祉会館▲つばめブックセンター▲文祥堂▲パコサービス▲ふれあいパーク久賀美▲みずすまし