三条署と三条信用金庫は7日、三条信用金庫本成寺支店=森本学支店長・三条市南四日町4=で強盗訓練を行い、刃物を持った犯人が押し入り、人質をとって金を奪う想定で訓練した。
午後4時過ぎから営業後の店内で署員が犯人役となって訓練を開始した。サングラスに手ぬぐいを頭に巻いた1人の男が入口から入り、店内にいた女性客を人質にとって刃物で脅しながら、「金をよこせ」、「おらー、早くしろ」、「この女を刺すぞ」と大声で金を要求。
カウンター内の男性職員は、「お客さまを放してください」、「これで足りませんか」、「今、用意していますから」と、落ちついた口調で対応した。犯人が金を持って店を出るのと同時に、ほかの職員がカラーボールや木刀を手に走って追いかけた。男は店の外に到着した警察官に取り押さえられ、訓練を終わった。
この間、わずか5分弱だったが、職員は日ごろから分担されている応対や観察、追いかけなど万一の時の役割を実践した。犯人の応対にあたった男性は、実際に起きたらわからないがと話したが、訓練とわかっていたので落ち着いてできたと言い、ほかの店舗での訓練も見ていることなど、訓練を重ねることでさらに冷静な対応を確認していた。
今回は訓練のひとつで、犯人の人相や特徴の観察も行っており、終了後に年齢や体格、顔型、声色、服装など細かな情報を確認しあった。
講評では、昼間、しばらく車を駐車場に止めるなどして犯人役が同支店を偵察に来て、人の流れや逃走経路などを確認していたことを明かし、店内はもとより、普段から駐車場の異常の有無の確認、防犯カメラやカラーボールの点検も重要とアドバイスした。