来年度から第一中学校区の小中一体校「嵐南小学校」として統合される三条市立条南小学校で16日、児童や卒業生ら約580人が参列して閉校式が行われ、1965年の創立から49年の同校の歴史を振り返り、感謝した。
条南小は1965年4月、三条小学校島田分校から独立して誕生。児童数は年々増え続け、1975年に条南小と南小に分かれ歴史を刻んだ。2014年3月、小中一体校として四日町小と南小と3つの小学校が統合する「嵐南小学校」の新設に伴い、閉校する。
午後2時から同校体育館で開き、主催の市教育委員会関係者、児童332人と教職員のほか、PTAや旧教職員、卒業生、地域の人、来賓など計約580人が出席した。
長沼礼子教育委員長が式辞、国定勇人市長と来賓の熊倉均市議会議長や星野孝好校長のあいさつのあと、全校児童による呼びかけや校歌斉唱を行った。
国定市長は、「閉校という言葉を今一度かみしめ、卒業生や地域の皆さまをはじめ、関係者の皆さまの心情を思いますとき、愛惜の念はいかばかりかとご推察申し上げますとともに、あらためて三条市の教育行政へのご理解に対し、心から敬意を表し御礼を申し上げます」とあいさつした。
星野校長はあいさつで、開校から約半世紀で6,000人近い卒業生を送り出すことになり、「学校の使命は、なんといってもお預かりした子どもたちの心身健康な育成です。地域の教育の拠点として、10周年、20周年、30周年、40周年と節目節目に重みのある歴史と伝統の足跡をしっかりと刻み、記し、人材育成の場であるとともに、かけがえのない心のよりどころであり続けた」と振り返った。
さらに、「50周年まであと1年というここにきて、からくも学びやの閉校」と述べたが、「これから21世紀の指針となり時代を担っていく条南っ子がこれまで多くの先輩方が礎を築き、より高き理想を追い、抱いて歩む新たなチャンス」ともとらえた。
「教育効果を期待され、恵まれた教育内容のなかに四日町小学校、南小学校、条南小学校の3校それぞれがこれまで培ってきた歴史と伝統が融合します。そこにどんな文化が生まれ、どんな歴史がふみしめられるのでしょうか」、「嵐南地区が嵐南小学校を中心としてひとつになり、新しい地域の礎を力強く築いていってくれることを願っています。必ずやそこでも条南魂が高き理想に向かい燃え続けていくことと信じています」と期待した。
児童による呼びかけは「大好き!条南小学校」のタイトルで、運動会や普段の学習など学校での楽しい思い出や、学校施設や児童の住宅など地域全体が大きな被害を受けた7.13水害からの再生、新しい学校への期待などを大きな声で発表し、「ありがとう」、「大好き!」、「条南小学校」と述べ、列席者全員で校歌を斉唱し、締めくくった。