第一中学校区の小中一体校「嵐南小学校」に統合される三条市立南小学校で23日、閉校式が行われ、児童や地域の人など約730人が参列し、1975年の創立から地域とともに歩んだ39年の歴史に感謝するとともに、新しい小学校へと「つなぐ」準備を進めた。
南小学校は、1975年4月に条南小学校から分離して創立し、39年の歴史と伝統を培った。創立から260人以上の教職員が勤務し、児童数が最も多かったのは昭和58、59年度の688人。今年度末で延べ3,214人の卒業生を送り出し、2014年3月、第一中学校区の小中一体校として四日町小と南小と3つの小学校が統合する「嵐南小学校」の新設に伴い、閉校する。
閉校式記念式典は午前9時から体育館で開いた。壁にはぐるっと紅白幕をめぐらし、その上の方には児童が作った色紙の花の飾りをつなぎ、「ありがとうさようなら南小」の横断幕、児童の手形で作った木の絵で飾った。ステージには閉校式の看板の下に5,6年生が作った「つなぐ」の文字をデザインした看板も下げた。
児童をはじめ来賓、PTA、自治会、OBを含む職員、市関係者など約730人が出席。長沼礼子教育委員長の式辞、国定勇人市長、来賓の熊倉均市議会議長、米山俊彦校長あいさつ、児童代表の言葉、校歌斉唱と続いた。
国定市長はあいさつで、自身が卒業した小学校が卒業して間もなく名前も校舎もなくなったことを紹介。「でも大丈夫ですよ」と続け、自身の心の中には今も小学校の素晴らしい思い出があり、自分を育ててくれた小学校に誇りをもち、自慢している。児童の心のなかに南小学校の名前と思い出が残る限り、南小学校は輝き続けると思うと話した。
米山校長は、「河本茂初代校長が地域の皆さんの開校にかける思いを込めて作詞し、器楽クラブの伴奏で歌い続けてきた南小学校校歌を歌い続けることができなくなることが寂しく、残念です」と別れを惜しんだ。創立から振り返り、「卒業生や在籍した子どもたちが39年間、積み上げてきた南小学校魂を忘れずに夢をしっかりともって、新しい小学校、中学校、社会に巣立ち、羽ばたいて行ってくれることを信じている」と子どもたちに期待し、支えてくれた多くの人たちに感謝した。
式典に続いて10時から第二部「つなぐ〜感謝 そして はばたけ未来へ〜」に移り、南小学校太鼓クラブ「鬼太鼓」、地域の大正琴の会「響きの会」と3、4年生の合唱、地域のコーラスグループ「コーロクイント」と1、2年生の合唱、5、6年生が合唱をそれぞれ披露し、出席者全員で校歌などを合唱した。