燕市役所の新庁舎の開庁から半年余りたって、市長室の手前にある秘書室にシャッターが設置された。新庁舎は閉庁時刻になると執務室など主要な部分のエリアがシャッターで仕切られ、ICカードを持つ職員でないと出入りできないようになっている。それ以外の市民開放エリアは、夜間・休日出入口から入れば自由に移動できる。
市民開放エリアにある部屋、例えば市長室なら当然、カギが設置してあり、一般の人が中に入ることはできない。ところが秘書室だけは別。通路側との間の壁が幅2メートルほどにわたって四角くくり抜いてあり、受け付けのような形になっている。ところがシャッターがなかったため、その気になれば簡単に中に入れるため、職員が帰るときは貴重品をほかの場所に保管しなければならなかった。
そこで中に入られないようにシャッターを新設したもの。できばえは、まるで最初から設置されていたかのうように上々だが、家庭用らしく、内側にはカーテンレールがあり、カーテンが下げられるようになっている。
これとあわせて机の配置も変更した。図面にあった通り、何も疑問をもたずに図面に描かれていた通り、秘書係の職員2人の机を向き合わせに並べていたが、机を2つとも壁を抜いた部分に向けて横並びにした。これまでは机のわきを通るのに体を横に向けるくらいスペースがなかったのに、机を並べ変えただけで部屋の大きさが変わったかと思うくらい、スペースに余裕ができた。
燕市では、各課で改善を競うような取り組みも行っているが、職員間でもかなり刺激になっているようだ。新庁舎には七不思議と言いたくなるほど設計や仕様に首をかしげる部分があるが、現場でひとつひとつ改善を進めている。