ことし9月に開業したばかりのデザイン業を営む株式会社muku.(むく)=三条市本町4=は来春、新潟の隠れた逸品を専門に紹介、販売するネットショップを立ち上げるのに伴い、来年2月28日まで出店者の第一次募集を行っている。
出店者の対象は県内で販売ルートに課題をもつこだわりの作品、製品を製作している個人の作家や職人、中小企業。対象製品は伝統工芸品、家具、生活雑貨、服飾品、ベビー用品、などデザイン性や機能にこだわりのあるものとする。
食品関連は対象外で、募集数は全体で50点。同社がネットショッピングサイト「楽天」に出店、運営するネットショップ内で販売する。同社は参加店から商品を仕入れて販売するほか、参加店はシステム使用料として年間1万2,000円くらいから売り上げの最大で6%を支払うという仕組みだ。
同社は代表取締役の田中栄二さん(31)=加茂市高須町2=が代表取締役、武石直幸さん(30)=三条市元町=が執行役員に就く。ふたりは同じ新潟県央工業高校(当時は三条工業高校)に通った友だち。田中さんは新潟市内の会社でゲームグラフィックのデザインを手掛けた後、専門学校の講師としてデザインやイラストを教え、さらにデザイン会社に勤務していた。
介護職に就いていた武石さんと3年ほど前からネットショップを手掛けたいと意気投合し、ことし7月に会社を設立し、9月に中央商店街の第四銀行三条支店斜め向かいの空き店舗を借りて開業。女性デザイナーを雇用し、3人体制だ。
すでに田中さんはデザイナーとしての実績があるため、ひとまずデザイン業としてスタートし、いよいよ本来の起業の目的であるネットショップへの取り組みを始めた。
田中さんは「ネットショップを通じて新潟を盛り上げ、経済の向上に役立てればいいかなと。そして新潟から国内へ、世界へと。冗談でなく、それくらいの気概をもっている」と言う。
武石さんは「muku.が有名になれば作り手も有名になる、作り手が有名になればmuku.も有名になる。商品を売るだけでなく、作り手の思いや背景もしっかり伝わるようにしていく」と考えている。
来年1月から新潟、長岡、県央、上越の4会場で第一次募集の説明会を開き、参加を呼びかけている。問い合わせは同社(電話:0256-32-0333)へ。