5月に開庁した燕市役所の新庁舎が初めての冬を迎えている。本格的な降雪を前に、職員が戦々恐々としていることがある。職員駐車場の除雪だ。
新庁舎は国道116号の東側、田んぼの真ん中にぽつんと立つ。冬の厳しい西風は、何の障害物もなくまともに庁舎に吹き付ける。吹雪の日は歩いて通勤したらホワイトアウトに見舞われて遭難するのではと揶揄されるような環境だ。
その南側に広大な職員駐車場がある。問題は消雪パイプが来客用の駐車スペースにしかなく、職員の駐車スペースにはないことだ。出勤のときはまだいい。駐車車両がないときは除雪車で一気に除雪できる。駐車場内には、すでに除雪作業の目印となるスノーポールが立っている。
しかし、退勤のときは簡単にはいかない。駐車車両があっては、除雪車があっても通路部分しか除雪できず、車の回りは人力で除雪するしかない。加えて風を遮る物がないので、そんなに雪が降らなくても風の強い日は地吹雪で車の回りに雪がたまりそうだ。
真実かどうか確認していないが、当初は駐車場全体に消雪パイプを敷設する計画や、新庁舎南側にある企業のように敷地の周囲を防風林で囲む計画があったが、建設費を抑えるために削減されたとも聞く。
もっとも旧庁舎の駐車場もほとんどが消雪パイプがなかったと思われるし、明らかに燕市より積雪が多い三条市の職員駐車場も消雪パイプがなかったような。それを考えればあまりぜいたくは言えない。いずれにしろ今度は雪で職員が通勤途中で遭難などと言うことがないように願いたい。