県三条地域振興局は、三条地域を襲った平成16年の7.13水害や23年の7.29水害を中心に同振興局内の記録をまとめ、今年度、「都市防災コース」を開設した県立新潟県央工業高校の図書室に「水害アーカイブ(災害の記憶・記録コーナー」を設置した。
図書室の一角に設置したコーナーには、同校も校舎が水没するなど大きな被害を受けた平成16年7月新潟・福島豪雨「7.13水害」や平成23年7月新潟・福島豪雨など三条地域を襲った水害の状況や復旧・復興に関する資料が中心で、パネル展示、記録ファイル、パンフレットなどの資料計40点を展示している。
資料には、国会議員の現地視察資料や五十嵐川災害復旧助成事業の概要、市民にも回覧した工事概況のパンフレット、各水害の記録誌、水害時の看護職員の対応、加茂川改修の記録など、同振興局各課の記録をファイルした。
今年度、同校には「都市防災コース」が新設された。7.13水害や中越大震災など県内で発生した災害の被災経験を生かし、防災や減災の視点をもって地域防災に貢献できる都市工学技術者の育成を目指すもので、今の1年生が2年生になる来年度から本格的にスタートする。
同コースは、これまでの建設工学科内の「都市工学コース」を「都市防災コース」に生まれ変わらせるもの。それにあわせて同振興局保有の資料が、生徒の防災対策や知識の習得に役立ててもらいたいとの目的でコーナーを設置した。
また、同資料は、簡単な入校手続きを行って許可を得れば、教育活動に支障のない範囲で一般の閲覧も可能としている。閲覧可能時間は、開校日の午前9時から午後5時まで。開校日など閲覧可能日については、事前に学校事務室(電話:0256-32-5251)に問い合わせる。