県立武道館基本構想検討会議は17日、県立武道館の建設予定地は上越市が望ましいとする基本構想検討結果報告書をまとめて知事に提出した。少なからず落胆するとともに、やはり最初に思ったのは、燕市ではなく“燕三条市”だったらどうだったんだろうということだ。
県内の武道大会を想定すると、参加者の交通アクセスを考えたら、県内の中央部である新潟市から長岡市の間くらいの地域が適地であることは明かだ。上越市となると、県北地域からの参加は日帰りはかなわず、泊まりがけでの参加となるだろう。
昨年まで3年連続5回目の全中剣道女子団体で優勝した燕中学校剣道部の活躍は全国に知られ、燕真空手塾をはじめ空手も盛んで世界大会へ進んだ選手もいる。燕市は県内でも武道が盛んな地域だと思っている。そうした条件から燕市が誘致に成功する可能性はかなりあると予想していただけに、がっかりした。
署名運動や総決起大会などなりふり構わずと言っては言い過ぎかも知れないが、できるかぎりの誘致活動を展開した上越市に対し、鈴木力市長は正攻法で燕市の優位性を訴えていくと話していた。誘致活動がどれだけ評価結果に影響したかはわからないが、結果は結果だ。
上越市は人口20万人の特例市、方や燕市は人口8万人。県内での存在感、影響力の違いも評価結果に影響したのだろうかと勘繰ってしまう。だからつい、燕市と三条市が合併して人口18万人の燕三条市で誘致活動を展開していたらと想像してしまう。
評価結果は上越市46.5点で、燕市はそれに次ぐ42.2点、3番目の新潟市は28.0点と大きく差が開いた。上越市と燕市の差は小さかった。燕市と三条市の合併していたら、その差を埋めていたかどうかは誰にもわからないが、あらためて合併について考えさせられる結果だった。