燕市国上、道の駅国上の「味処花てまり」では、ことしも紅白の紙を切って作る正月飾りの八丁紙を販売しており、年の瀬を迎えて市外からも正月の縁起物を求める人たちが訪れている。
八丁紙は白い紙で切り絵を作り、下に赤い紙を敷いて紅白のめでたい図柄を作る。越後では、供えもちや神棚、玄関などに元旦から1月11日の蔵開きまで飾る習慣がある。
「味処花てまり」は毎年、地元燕市分水地区の切り絵サークル「分水切り絵村」が製作した八丁紙を販売している。図柄は来年のえとのウマをデザインしたものが5種と、毎年作っている縁起物が「鶴」、「大黒」、「鯛」の3種の計8種。えとの八丁紙は250円か280円、縁起物はすべて250円で販売しているほか、自分で作ることができる八丁紙体験セットも500円で販売している。
ことしも11月1日に販売開始し、11月10日には八丁紙を作る体験教室も開いている。
まとまった数の八丁紙を作っているのは、県内では「分水切り絵村」くらいしかない。依頼を受けて県内のスーパーにも八丁紙を卸している。メンバーは10人余りで、その年の八丁紙の製作が終わると、すぐに次の年の八丁紙の製作が始まる。1年を通して八丁紙の製作が続く。
新潟市や柏崎市、上越市から八丁紙を求めに訪れる人もある。ことしのえとはヘビ。形がシンプルなので製作は簡単だったが、ヘビは苦手という人も多く、販売は低調だった。来年のえとのウマは、たてがみなど切り絵の製作は手間がかかるが、人気は高い。えとをデザインした八丁紙は数に限りがあり、早めの購入を呼びかけている。問い合わせは道の駅国上(電話:0256-98-0770)へ。