22、23日の2daysで燕市文化会館で開かれた“笛人”ことフルート奏者本宮宏美さん(29)のサードアルバム『響』リリース記念ライブ。2日目23日はスペシャルゲストで元鼓童の篠笛奏者狩野泰一さん(50)が共演した。
本宮さんは、初日22日の純白のドレスから一転して深紅のドレスでステージに立った。休憩明けの後半は客席の後方からステージへ向かって歩きながら演奏するという趣向もあり、盛り上がった。
狩野さんは前半の終盤に登場して本宮さんと一緒に4曲を演奏した。本宮さんは篠笛も吹き、狩野さんはその師匠と紹介。皮切りに狩野さんのオリジナル曲「朱鷺の舞」を2人だけで演奏した。
狩野さんは東京出身で、佐渡で暮らす。そんな狩野さんにとってトキは必然的なテーマだ。ふだんのステージでは狩野さんひとりで演奏しており、それも篠笛同士ではなく、篠笛とフルートでの共演は初めて。互いに旋律を追いかけたり、息を合わせるように同じメロディーを重ねたり。音色の違う和と洋の管楽器が響き合い、溶け合って、まるで2羽のトキが協調し、求め合うような情景を見事に音楽で表現していた。
ほかの曲でも、本宮さんの奏でる主旋律に狩野さんがハモるようにメロディーを重ねたり、本宮さんのロックンロールナンバーに狩野さんが篠笛のソロに挑戦したり。狩野さんの幅広い表現力には本宮さんのファンも圧倒され、大きな拍手を送っていた。