三条市西本成寺地区の有志でつくる「西本成寺有志会」は29日、ことしも門松を手作りして三条市総合福祉センターなどに寄付した。
会員は西本成寺地区を中心にした28歳から80歳代の25人。15年以上前から地域のごみ拾いや側溝の泥あげ、本成寺保育園の冬囲いなどのボランティア活動を地域の防犯組合の元組合員有志で行っていたのが始まり。
会員も大きな被害を受けた2004年の7.13水害で月岡地内の三条市運動公園に作られた仮設住宅に暮らす人たちのためのお楽しみ会を、三条機械スタジアムで主催したことをきっかけに、翌05年に「西本成寺有志会」を発足した。
門松づくりもそうした活動のひとつで年末恒例の行事。本成寺山内の寺や家庭からの注文を受けて材料費だけで製作しているほか、三条市総合福祉センター、特別養護老人ホーム「栄寿荘」、三条市通勤寮「長久の家」の3カ所に寄付している。
12月15日に栄地区の大面で今春、芽を出した若いタケを切り出し、本成寺近くの会員宅で加工。29日は雪の降るなか午前9時に会員約12人が集合し、製作した。
子どもの成長を願うように七五三と7本、5本、3本と縄を巻いた入れ物に、長さ1.2メートルほどの若竹を立て、長寿の象徴の「若松」、縁起のいい「千両」、難をはらう「南天(ナンテン)」、代々絶えることがないとされる「ユズリハ」、忠実(まめ)に暮らせるようにとの「豆木」など、門松の由来を考えた飾りに、会員の育てた葉ボタンとキクの花も添え、高さがおとなの肩ほどもある立派な門松13基が完成した。
完成した門松は、さっそく寄付先などに配達。各施設などの玄関先に門松が飾られると、一気に正月を迎える雰囲気が整った。