三条中央商店街振興組合(鈴木直理事長・73組合員)は、16日から2月5日まで第1回三条まちのゼミナールを開き、同商店街の店主など16人が講師となってプロならではの専門的な知識や情報を伝える計45回の“まちゼミ”を開くので、広く一般の受講を呼びかけている。
会場はそれぞれの店舗。飲食店がハーブの活用講座、寝具店が暖かく眠るためのアドバイス、化粧品店がメイク法勉強会や10歳若返るアドバイス、手芸店がリボン刺しゅうでチャーム作り、酒店が日本酒初級講座、呉服店が「きもの」語りなど、それぞれが商うジャンルの気になる講座ばかりだ。
金融機関の三条信用金庫中央支店も「住宅ローンについて」で参加。同商店街隣の一ノ木戸商店街の理事長でもある「お茶の星野園」が「いろいろな日本茶の淹れ方教室」、商店街ではない「まちの蕎麦屋 今泉」も「蕎麦粉で作るクレープ」を開く。
受講料は無料だが、一部は材料費が必要。受講申し込みは10日から各店舗で受け付ける。
まちゼミは、愛知県岡崎市の中心市街地の商店街の店が講師となり、プロならではの専門的な知識や情報、こつを無料で受講者に伝える少人数制のゼミ。店の存在、特徴を知ってもらい、店と客のコミュミケーションの場から信頼関係を築くことを目的に2002年から行われており、今では全国各地に広がっている。
三条中央商店街でもまちゼミに取り組もうと昨年8月、岡崎まちゼミの会の松井洋一郎代表を講師に講演会を開き、さらに10、11、12月と三条商工会議所主催で3回、松井代表の講演会を開いてまちゼミのノウハウを学んで今回、実践することになった。
同商店街副理事長の小松正明さん(54)=(有)小松酒店社長=は、「お客さんから店に来てもらうことで、店のファンをつくり、店を、商店街を活性化していきたい」と言う。
まちゼミは実際に売り上げに貢献している。「究極の商品は店主。最終的には人を売ることで新しい客が増える。今後もまちゼミを継続してやっていきたい」と小松さん。次回は3月に開き、三条商工会議所主催で同商店街に限らず全市的な店主と客の情報交換の場にしたいと考えている。