燕市粟生津地区のコミュニティー組織「親栄会」(荒木正美会長)は、12日午後0時半からことしも地元で小正月行事の塞の神(さいのかみ)を行い、地元の家族連れなど数百人が参加し、雪の中で燃え盛る火に無病息災や五穀豊穣を願った。
かつて地域で行われたていた塞の神を1995年ころから親栄会が引き継いで行っている。昨年まで地元の特別養護老人ホーム隣の空き地を会場にしてきたが、調理場が建設されたために以前、会場にしていた粟生津保育園西側に戻した。
近くにビニールハウスもあるため、タケで組んだ塞の神の高さは例年の半分ほどの約6メートルにとどめ、火も大きくならないように工夫した。
先にもちつきを行ってつきたてもちをふるまい、豚汁やポップコーンも販売。地元のよさこいチーム「風雅」の子どもたち20人近くがよさこい踊りも披露したあと、10人ほどが先に火を着けたタケの棒で塞の神に点火した。
厳しい冷え込みで日が差したかと思うと雪やあられが降る不安定な荒天に見舞われ、もちつきは“あられ入り”に。集まった人たちは冷たい風に背中を丸めていた。塞の神の火が収まるとその火でタケの先につるしたスルメを焼いた。火の近くはぽっかぽかで、今度は顔は赤くして暖まりながら小正月の風物詩を味わっていた。