三条市は12日、平成26年三条市消防出初式を行った。消防本部職員、三条市消防団、来賓など約130人が参加して、消防車両市中パレード、高層建物総合訓練と式典を行い、平成16年の7.13水害から10年を迎える節目の年として決意を新たに、ことし1年の無災害を願った。
雪の降るなか、市中パレードが午前9時に三条市消防本部を出発。消防職団員計87人が、消防車、救急車、消防団の車両計36台に乗車し、市街地をパレード。ことしも市役所前で、ラッパ隊の演奏する中で、統監の国定勇人市長などの観閲を受けた。
消防本部へ戻ると午前10時から高層建物総合訓練。午前10時の気温は0.6度の厳しい冷え込みと雪降るなか、親子など例年の半分ほどの約30人が見物に訪れた。
女性消防隊と市民による水消火器での初期消火訓練を行ってから地震を想定した高層建物総合訓練に移り、はしご車のはしごの上からの放水や酸素ボンベを背負った隊員による高層ビル火災からの要救助者救助を行い、寒さをものともしないきびきびとした動きで訓練した。
10時半からの式典では、国定市長が訓示。「平成26年という年も、皆さんにこの町の安全安心の一端がかかっていると肝に命じて職務に当たっていただきたい」と求めた。
さらに、ことしは7.13水害、続いて中越地震からちょうど10年で、新潟地震から50年の節目の年であり、過去の災害をあらためて見詰め直す年と位置づけた。火災や救急も含めて災害に対して万全を尽くしていかなくてはならず、その最前線に立つのが消防職団員。最も大切な存在であり、健康に留意し、健やかな一年を過ごすよう健勝と活躍を願った。
三条市消防団の長谷川作雄消防団長が職団員を代表して決意表明を行った。長谷川団長も7.13水害から10年の節目に、過去の忌まわしい災害から得た教訓を生かし、災害のない明るい未来にも目を向けなければならないとし、「幸いにして私たち消防団には、他の自治体に類を見ないほどの装備、資機材の充実をはかっていただいており、それらを十分活用するとともに、消防本部と1,300余りの団員の心と力をひとつにして愛する郷土三条の防災、減災に消防使命のすべてを傾注し、市民の安心・安全を守ることをお誓い申し上げます」と力強く表明した。