燕市南地区の小正月行事の風物詩として定着している金山神社=南3=の塞(さい)の神がことしも13日行われた。
燕市内では分水地区で塞の神が盛んだが、燕地区では金山神社だけ。それまでほとんどが住む人がなかった南地区は、戦後に移り住んだ人が多く、30年ほど前から地元の行事をと金山神社の氏子が始めた。
ことしも境内にタケを組み、むしろを巻いた塞の神、その前に祭壇を設置。氏子や近所の人など数十人が集まり、金山神社の宮司を兼務する戸隠神社の星野和彦宮司が神事を行った。
星野宮司は塞の神の“塞”には“歳”や邪気を“塞ぐ(ふさぐ)”という意味があるのではと話し、家内安全や無病息災を願った。
御神酒をいただいたら塞の神に点火した。住宅に隣接しているため、小さめな塞の神。時折、小雪が舞うなか、正月飾りのしめ縄やだるまが入った塞の神はあっと言う間に火に包まれた。
火が収まるとするめを焼き、甘酒もふるまわれた。背中を丸めて塞の神に火にあたり、それぞれに小正月の情緒を味わっていた。