三条市の「歩きたくなる道を考える市民会議」の最終4回目が18日、三条市中央公民館で開かれた。相変わらず活発に議論がかわされ、内容も当初の想定より膨らんだこともあって市民会議の存続を求める声があり、国定勇人市長は「“チーム市民会議”でさらなるまちの活性化を」と、継続する方向になった。
スマートウェルネスシティ(健幸都市づくり)やコミュニティーの活性化の観点からドーナツ化現象で三条市内でも少子高齢化が著しい三条小学校区をモデル地区としてまず“道”から考える取り組みをと昨年11月、自治会長、民生委員、消防団員、市場や三条マルシェの関係者など36人をメンバーに市民会議をスタート。18日が予定した4回の最終回となった。
今回も三条市福祉保健部福祉課スマートウエルネス推進室の池野泰文主任がファシリテーター的な役割を務め、話題提供者を三条地区民児協の吉田敏子副会長、ネットワーク三条の小林斉子代表、まんなかプロジェクトの相場浩代表、中央商店街振興組合の小松正明副理事長、(株)環境構造研究システムの中村正樹代表取締役の6人を中心に約30人が出席して会議を進めた。
これまでの市民会議の振り返りのあと、グループごとに提案を出し合った。提案は、“道”にとどまらず“まち”づくり、中心市街地の活性化、コミュニティーづくりといったより広範な取り組みがあがった。
小林さんは当初、歩きたくなる“まち”かと思ったら、あくまでも“道”といこうことで、「その時点で随分、悩んだ」と話したように、市民会議を重ねるうちにスマートウェルネスをとどまらずどんどん思いが広がった。
それもあって市民会議は道半ばな印象。最後に発言した国定勇人市長は、「きっかけとして道から始めていこう」ということで、これを通じて何をしたらいいかは誰にも経験がなく、「結果としては効率的な議論とはまったくかけ離れた魑魅魍魎とした」ものになったとした。
また、提案のなかには市民会議の存続を求めるものがあった。国定市長は、存続については「そうありたい」、道をテーマにした市民会議が存続することができるならという前提で、夢を語り合う提案型から次回以降は「実践型の市民会議になっていく」、そして出席者の賛同があれば、「そんな方向感でこの市民会議を次のステージに導くお手伝いをさせていただきたい」と約束。「引き続きこの“チーム市民会議”でさらなるまちの活性化に取り組んでいただけますことを、われわれも全面的にお手伝いさせていただく」と述べて締めくくった。
三条市健康推進委員の会長、山崎千枝子さん(63)は=三条市貝喰新田=は24年ほど商店街にある事業所に勤務した経験があり、商店街が隆盛を極めた時代を目の当たりにした。「まちなかが、いかにさびれてきたか、わかりました。市民会議の提案でシャッター通りが少しでも良くなって活気が出て、人出が増えることにつながれば」と願うとともに、三条を愛する魅力的な人たちと知り合い、「知らない人ととも交流でき、友だちもできて感謝してます」と喜んでいた。
■話題提供者を三条地区民児協の吉田敏子副会長、ネットワーク三条の小林斉子代表、まんなかプロジェクトの相場浩代表、中央商店街振興組合の小松正明副理事長、(株)環境構造研究システムの中村正樹代表取締役の6人を中心に約30人が出席して会議を進めた。