昔ながらの“かんじき”をはいて雪原を自由に歩いて下田郷の雪景色を満喫してもらおうと、道の駅「漢学の里しただ」=三条市庭月=は、この冬、無料のかんじきレンタルを始めた。
レンタル用に地元の人がタケの骨組みと縄で製作したかんじき10足を用意。利用者は住所、名前、電話番号などを伝えれば借りられ、かんじきの装着方法も教えてもらえる。
「漢学の里しただ」向かいの諸橋轍次記念館の庭園、北五百川の棚田、スノーピークキャンプフィールドなどで、かんじきをはいて雪景色を楽しんでもらおうという趣向。かんじきの返却は「漢学の里しただ」のほかに、スノーピークでも返却できる。
豪雪地の下田郷の冬はオフシーズンのイメージが強いが、スノーピークキャンプフィールドは逆に雪を生かして雪遊びで利用者を集めている。「漢学の里しただ」でも雪を観光資源にと、昨年暮れからかんじきレンタルを行っている。かんじきは、足を開いて歩くのに少しこつが必要だが、新雪の上でも足が埋もれずにがんがん歩いていくことができる。
近年、西洋のかんじきと言える“スノーシュー”を使った雪上でのトレッキングが人気だが、下田郷の野趣を味わうなら、やはり昔ながらのかんじきを選択。3月2日にはかんじきをはいて猟友会によるノウサギ狩りを見学、マタギ気分を味わう企画も用意している。
あまり知られていないせいか、これまでの無料かんじきレンタルの利用者は7人にとどまっており、「冬の下田は郷はかんじきで」とかんじきの利用を待っている。問い合わせは「漢学の里しただ」(電話:0256-47-2230)へ。