平成25年度新潟県広報コンクールの審査結果が21日発表され、入賞常連の燕市は広報写真(一枚写真)の部で2年ぶりに最高賞の知事賞を受賞した。
知事賞を受けたのは、昨年9月1日号の表紙を飾る写真。昨年8月に燕市総合文化センターで行われた水道の塔を描く子ども写生会「水道の塔を描こう」のようすを撮影した。
手前に真剣な表情で画用紙にスケッチした水道の塔に筆で色を塗る男の子、その向こうに写生する2人の女の子の背中。さらにその向こうに水道の塔と、情報量の多い絶妙な構図だ。
50枚くらい撮ったカットのうち、帰り際に撮った1枚。撮影したのは昨年、広報紙を製作する企画財政部地域振興課広報広聴係に異動したばかりの荒木巧主事。「男の子のすぐそばまで寄って撮ったが、まったくカメラを気にせずに夢中で絵を描き続けてくれた」と、男の子の集中力に感謝した。
県と県内30市町村で構成する新潟県広報協議会は、市町村の広報技術の向上を目指して毎年、新潟県広報コンクールを行っている。今回は4部門にそれぞれ広報紙18点、一枚写真16点、組み写真10点、広報映像3点の応募があった。
燕市は入賞の常連で、上位コンクールの全国広報コンクールで第二席に輝いたこともある。昨年は珍しく何も入賞がなかった知事賞は2年ぶりで、前回も一枚写真の部での受賞。審査員からは男の子と女の子の関係性、男の子の目力、大胆な構図などが評価された。
加えて広報紙の部門でも「背脂ラーメン発祥80年」の特集を掲載した昨年11月1日号で入選している。広報紙という性格からテーマを疑問視する講評もあったが、それを除けば絶賛され、高い評価を得ている。
各部門の知事賞受賞作品は全国広報コンクールに推薦される。