「節分」の2月3日、三条市・法華宗総本山本成寺で行われる節分大祈願会で鬼踊りを演じる「本成寺鬼踊り奉賛会」(石丸幸広会長)は、本番に向けて夜の本堂で練習を重ねている。
会員は、23歳から67歳の男性約20人。本成寺周辺の旧本成寺村、現在の三条市西本成寺、直江町、桜木町、条南町などの檀信徒が中心だ。
ことしも練習は小正月明けの16日から毎晩、同寺の本堂で午後8時から1時間半余りの練習を続けている。
始まりは、太鼓とドラの音にあわせて会員が一列になって進むウオーミングアップから。「ドンドン、ジャーン」、鬼踊りの中に出てくるリズムで、腕を大きく振り、足を腰の位置よりも高く上げて踏み出し、進む。それぞれが「うぉー」と腹の底から響く大きな声を出しながら薄明りの本堂を歩き、鬼へと変身していくようにも見えてくる。
練習の開始から1週間たった22日、午後8時の気温は0.5度。屋内とはいえ、火の気のない本堂では息も白く、立っているだけでは数分で足の裏が痛くなるような寒さだが、本番と同じく面をつけ、重いもので7キロという金棒やのこぎりなどの道具を持って通しけいこを行うと、まもなく首の後ろにも汗が光る。20分弱の通しを終えて、面をはずした会員の顔には玉の汗が噴き出す、湯気が上がる。
同奉賛会は昨年、60周年の節目を迎えた。ここ数年で踊り手や口上も若手に代替わりした。先輩たちの指導を受けてさらに堂々とした鬼へと練習を重ねる。石丸会長は、61年目のことしは「より迫力のある鬼踊りにしたい」と話し、会員一同、心をひとつにして本番にのぞむ。
2月3日に本成寺で鬼踊りが披露される節分祈願会は、午後1時と3時から。また、同奉賛会では、本番を前に慰問や出張公演を行っており、26日の午前10時15分に「好日庵」、11時5分に「栄の郷」、11時40分に「すまいるランド」、午後1時25分に「うらだての里」、2時半に「保内の杜」、4時に「いい湯らてい」を訪れる。
本番前日の2月2日は、午前11時半から新潟市・ふるさと村、午後3時20分からコメリ黒崎店、5時からコメリ四日町店で鬼踊りを披露する。