23日から27日まで加茂文化会館で開かれている第28回新春美術展にあわせて26日、同文化会館で「新春ロビーコンサート〜箏・尺八 寿ぎの音〜」が開かれ、200人近くが来場してゲストによる尺八演奏もまじえて初春にふさわしい琴の調べを楽しんだ。
加茂市に住む箏曲演奏家、高橋理香さんが代表を務めるNPO法人邦楽指導者ネットワーク21加茂支部筝曲理音会が主催。第一部では、高橋さんが指導者を務める加茂邦楽こども教室の小中学生13人と高橋さんの一門の箏曲理音会の10人が出演して「さくらさくら」、「うれしいひなまつり」、「夕やけ小やけ変奏曲」、「合奏六段」などを演奏。第二部では、尺八演奏家で作曲家の中村仁樹さんの演奏と高橋さんとも共演し、「さくら」、「古伝鶴籠」、「JIN〜メインテーマ〜」など演奏した。
第一部では和服の装いの門下生が優雅に、たおやかに琴を奏で、まさに日本の正月を音楽で表現した。中村仁樹さんは、さまざまな奏法を自由自在に使って演奏し、その幅の広い表現力は驚きだった。加えて中村さんはそれぞれの奏法を尺八を実演しながら見せてくれ、リコーダーと尺八で「さくら」を演奏してその特性の違いも紹介してくれた。
高橋さんとの共演では、西洋的なメロディーの非常に早いフレージングの現代曲も演奏。高橋さんも琴をたたくような奏法も駆使し、邦楽のイメージとはほど遠い激しく、荒々しい演奏も披露。外は時々、吹雪いて風がヒューヒューと鳴るなかで見事なハーモニーを聴かせ、来場者をたっぷり楽しませていた。