心と体と自然に優しくオーガニックや自然素材のおもちゃや画材、アートの販売、ママ整体などを提供する店「マザーネイチャー」=三条市旭町1=は、三条市の空き店舗対策事業補助金を受けてオープンしてからこの2月で2周年。夫と二人で店を経営する平田梢さん(32)は昨年10月、「おもちゃコーディネーター」の資格も取得し、とくに木のおもちゃを提案している。
おもちゃコーディネーターは、「子どもと育ち総合研究所」が定めるもの。おもちゃのもつ力を理解し、おもちゃを通じて人と人とのつながりをつくり、子どもの中から自然とうまれる「遊びたい」という思いを育てることとを伝え、人材を育てるのが目的。平田さんは10月に新潟市で開かれた2日間のおもちゃコーディネーターの養成講座に参加して資格を取得した。
新しい資格のこともあるが、県内のおもちゃコーディネーターはまだ20人ほどで、燕三条地域でも、おもちゃインストラクターや木育インストラクターの資格をもつ人はいるが、おもちゃコーディネーターは平田さんだけ。
マザーネイチャーでは以前からヨーロッパのおもちゃを輸入販売するブラザー・ジョルダン社など、ドイツをはじめヨーロッパのおもちゃを販売している。当初は0歳から1歳向けだったが、3歳までのおもちゃに取り扱いの幅を広げた。
平田さんは今は4歳になった息子をもつ。「息子のおもちゃ選びに困った」ことがおもちゃコーディネーターの資格をとるきっかけになった。
つい子どもがほしがったキャラクターものなどのおもちゃを買い与えてしまう。「せっかくなんでも吸収できる時期に、いいおもちゃに出会えないのはもったいない」と、いてもたってもいられなくなった。
親が必要なおもちゃを選んであげることで、「記憶力や感性が遊びながら育まれればいいなと思った」。息子が3歳のころからカードゲームで遊ぶようになったが、おとなよりも上達し、遊びで親子の時間をもてるようになった。
ヨーロッパの木のおもちゃは、ビビッドだったり、逆に素材の木そのものの色を生かしたりとカラーをはじめ、おとなが見ても美しいオブジェのようなデザインも魅力だ。
しかし、親の感性を押しつけているわけではない。店内では、自由に遊べる木のおもちゃを用意しているが、子どもたちは時間を忘れて遊びに熱中し、店の外に出てももっと遊びたいとむずかる子どもあるほど。「やっぱり子どもも木の方が気持ちいい。よほど楽しいんだろうと思う」。
オープン2周年を記念して、2月15日は2周年祭を開く。毎月恒例の満月の茶会をふだんはおとな向けのところ、今回は親子向けに午前11時から午後7時までふだんより長く開き、おとなは1,500円で満月の茶と手作り菓子を味わい、子どもは無料で羊毛遊びでコースターや小物を作る。ほかにもスピリチュアルやママ整体を行う。問い合わせはマザーネイチャー(電話:0256-55-1427、電子メール:mother-nature@nct9.ne.jp)へ。