三条市栄地区エリアのJAにいがた南蒲青年部いちい支部(村山喜隆支部長)は15日、三条市貝喰新田の村佐喜(むらさき)農場などで「親子で搾乳体験」を開き、参加した親子19人が、農業の現場でのウシの乳しぼりやバター作りを体験した。
午前9時から酪農家の村佐喜農場で、乳牛のエサやりや搾乳、バター作りを体験。会場を三条市農村環境改善センターに移して、内山農園=三条市岩渕=で生産した三条産小麦を使ったサンドイッチと同JA産の牛乳の昼食を食べ、午後からアイスクリーム作りを体験した。
村佐喜農場では、乳牛ホルスタインが40頭いる牛舎で、同農場の村山喜隆さんが乳牛の飼育や牛乳の生産、ウシについてなどを説明しながらの体験。エサやり体験は、干し草を手にウシに食べさせたが、子どもも大人も自分の体の何倍もある大きなウシを怖がる人もいたが、子どもたちはしだいに慣れ、何回もエサを運んだ。
搾乳体験は、大きなウシのおなかのあたりでしゃがみこんで乳をしぼった。牛乳嫌いの3歳の女の子は「あったかかった」、5歳の女の子は「ちょっと怖いけど、気持ち良かった」。
村山さんから「なぜミルクが出るか知っていますか?」との質問には、参加者から答えはなく、「人間と同じくお母さんウシが赤ちゃんを生んでおっぱいが出る」と、乳牛の妊娠などについても説明した。参加者は何気なく飲んでいる牛乳について、考えたこともない質問や酪農家ならではの説明に驚いたり、感心したり。
参加した子どももおとなも「このえさは何ですか?」、「毎日、手で搾乳するんですか?」、「オスもミルクは出るの?」など、身近な牛乳だが訪れたことのない生産現場で、次々と質問し、マメ科のアルファ、搾乳は機械で、ミルクが出るのはメスだけと、村山さんが丁寧に答えていた。
田上町の小学2年生の男の子は、「入った瞬間、びびった。いっぱいいて」。観光牧場で1、2頭のウシを見たことはあるが、自然の農業の体験は初めてと言い、40頭のウシが出迎えた迫力ある生産現場の体験は印象深いものになったよう。
同支部では、今後、内容を変えながらの体験を定期的に開催したい考えだ。