燕市は4日、14日、20日の3回コースで燕市吉田保健センターを会場に男性限定の料理教室「男子厨房に入りま専科」を開いており、28人が参加して初日4日は肉じゃがなどの料理に挑戦した。
男性も料理を学び、すでに厨房に立ってる人からもレパートリーを増やしてもらい、保健センターにも足を運んでもらうきっかけになればと昨年に続いて開いている。
受講者のほとんどが仕事をリタイアした60代か70代で、過半数が昨年も受講している。4日は肉じゃがのほかに、菜花のからしあえ、大根の甘酢あえ、コーヒーゼリーに挑戦した。
6つの調理台に分かれて調理したが、女性対象の料理教室なら講師のほかにせいぜいサポートが1人つくくらいだが、この教室では調理台1台に職員1人ずつが張り付くという、ぜいたくなサポート体制。手取り足取りの指導で、料理の経験がまったくない人も安心だ。
いざレシピを見て調理をしようと思っても、調理につきもの用語がわからないとできない。そこで、調理実習の前に調理方法を説明するなかで、乱切りやせん切りから半月切り、拍子木切り、いちょう切りといった切り方や、塩の量は「少々」から「ひとつまみ」、「小さじ1」、「ひとつかみ」の順にだんだん多くなることも話した。
受講者は頭にバンダナや三角巾、エプロンをつけて作業。調理実習は1時間を予定したが、昨年に続いての受講者が多いこともあってか約40分で完成し、ご飯が炊けるのを待ってさっそく試食。食べる前にスマホで自分で作った料理を撮影する人も多く、「おいしい!」を連発していた。
受講者は公務員をリタイヤした人が多かった。試食後の感想では「退職して少しは家内の手助けになるかと」と参加した人もあり、「何もしないうちにできあがった」、「料理がこんなに楽しいもんだと初めてわかりました」、「料理の才能があるような気になってきた」と厨房に立つことに自信をもっていた。
昨年に続いて受講している今井文幸さん(64)=燕市粟生津=は、元小学校教諭。「台所に立ったことがなかったが、家内になにかあったときに何もわからないと大変。周りにも“おめさんも料理できるといいよ”と勧められて」受講している。
昨年、受講してから家でもたまにギョーザ、きんぴらごぼうを作ることがあり、「家族は大喜びですよ」と笑い、自信満々。「知っている人もだんだん増えてきている」と新しい出会いも喜んでいた。