4月から小中一体校の三条市立嵐南小学校として統合され、今年度で閉校する三条市の四日町、条南、南の3小学校は14日、一足早く卒業式を行い、それぞれの学校の歴史を締めくくる最後の卒業生を送り出した。
三条市内のほとんどの小学校は3月24日に卒業式を行うが、閉校するこの3校は翌週から引っ越し作業など新しい学校の開校準備が始まるため、それより10日早く卒業式を行った。
卒業生は、四日町小51、条南小64、南小70の合わせて185人。そのなかでも最も歴史の長い創立112年の四日町小(小野島臣儀校長・児童252人)は、午前9時半から体育館で第110回卒業証書授与式を行い、男28、女23の51人が卒業した。
卒業生のほとんどが一体校となる第一中学校に進学する。男子は、手の甲が隠れるくらいの学生服、女子はブレザーにプリーツスカート。4年生が種から育て、この日にあわせてピンク色の花を咲かせたサクラソウで飾られた花道を在校生や保護者、教諭らの拍手に迎えられて入場した。
担任に1人ずつ名前を呼ばれた卒業生は、「はい」と返事をして前に進み、小野島校長が卒業証書を手渡した。
小野島校長は式辞で、「あきらめずに頑張る6年生の皆さん、中学校でも夢と希望をもって仲良く頑張ってくれると思う」と期待。この1年間、さまざまな面で「最後」と、在校生を引っ張り、頑張った卒業生を「きょうが本当の最後です」とねぎらい、「未来をつくるのは皆さんです。未来へ向かってみんなで頑張りましょう」と激励した。
来賓の国定勇人市長は祝辞で、110年の長い歴史を背中に1年間、頑張ってきた積み重ねが、自分でも知らない間に自信になっていると言い、「自信をもってそれぞれの中学校、大きな一歩を踏み出してください」と求めた。
卒業生には「皆さんは最初の第一中学校の1年生になると同時に、嵐南小学校6年生のみんなを率いていく7番目の学年の生徒としても活躍してもらわなくてはいけません。間違いなくできる」と活躍を願い、期待した。
このあとの「お別れのメッセージ」では、在校生と卒業生がそれぞれ向かい合って感謝のことばなどを交換。「ぼくたちの四小は永遠に不滅です」と締めくくり、在校生とともに合唱、全員で最後の校歌を斉唱。卒業生退場では、この1年、同校のさまざまな場面で歌ったという2013年NHK全国学校音楽コンクール課題曲「ふるさと」を在校生が合唱し、歌で卒業生を送った。
卒業生や在校生は、3月25日の離任式に登校し、四日町小と最後のお別れをする。一体校の始業式は4月10日、入学式は4月14日で、午前は小学校、午後は中学校。4月から森町小に統合される荒沢小は、3月18日に卒業式を行い、4人が卒業する。