平成26年燕市成人式に641人が出席、これまでにないほど折り目正しい式典でたがいのはたちの門出を祝う (2014.3.18)

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燕市は16日、燕三条地場産業振興センターで平成26年燕市成人式を行った。開式のころに降っていた雨も閉式までにはあがり、燕市内の中学校卒業者に参加を申し込んだ人を加えた対象807人のうち、79.4%にあたる641人が出席し、はたちの門出を祝福した。

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16日行われた平成26年燕市成人式

平成26年燕市成人式のフォトアルバム

ことしも東日本大震災の犠牲者の黙とうをささげて始まった。式辞で鈴木力市長は、ソチ五輪で男子フィギュアスケートの羽生結弦選手が東日本大震災で避難所での生活も経験しながらそこから立ち上がって金メダルを獲得したことや男子ジャンプの41歳のメダリスト葛西葛西紀明選手のあきらめない気持ちを紹介した。

「成人になるということは、地域社会の一員としてこれからの未来を担っていく義務と責任が生じること」で、「これからの社会に対し、どう行動していったら良いか一人ひとりが真剣に考える大切な日にしてもらいたい」、「明日からその実現に向かって新たなスタートを切ってほしい」と願った。

 鈴木市長の式辞
鈴木市長の式辞

「わたしは君たちが燕市の出身であることが誇りに思えるようなまちにするよう精一杯、努力していきます。そして、君たちがそれぞれの自分の夢や希望に向かって歩んでいくとともに、これからの燕市、さらには日本の新しい時代を切り開いていく推進役となってくれることを心から期待しています」と述べた。

新成人代表の男女2人が二十歳の決意を述べた。分水中出身の新潟大学教育学部2年朝倉諒さんは、これまで支えてくれた大勢の人に感謝した。社会人から世の中の厳しさを教えてもらうが、「わたしはそれを信じていない。絶対に世の中が厳しいものである、そのようなきまりはないはず。必要なことは世間は厳しいものだと納得することではなく、どうして厳しいのか、そのなかで自分は社会とどのようにかかわって生活していくのかということを考えること。自分自身で考え、経験したなかで苦境をはね飛ばしていく気持ちをもつことの方が大切」と考えを示した。

 二十歳の決意を述べる朝倉諒さん
二十歳の決意を述べる朝倉諒さん

燕中等教育学校出身の国際基督教大学2年山崎史織さんは、高校生のときに1年間、米国留学し、これまで10カ国以上を訪ねた。経済的に貧しい国の人たちが、日本人より輝いた目をしていることに、「日本人が必死に生きていないとは思わないが、何かが足りないような思いをもった」。

2カ月後からフィリピンへ1年間、交換留学し、開発人類学をより深く学ぶ。現地のNGOでも活動し、開発の現場に身を置いて「留学中に多くの人と出会い、多くのことを学んできたい。卒業後には国際的な場で社会に貢献し、幅広く活躍できるような人間になりたいと思い、留学を通してこの目標に少しでも近づけるよう成長したい」と期待した。

二十歳の決意を述べる山崎史織さん
二十歳の決意を述べる山崎史織さん

国際化が進み、多様な文化的背景をもつ人とふれあうなかで、「日本人として、ひとりの若者として、自分がどのようにして世界に貢献できるような人間になれるか、新成人を迎えるにあたりしっかりと考えてこれから成長していきたい。生まれ育った市の名前のように、一人ひとりが一羽のツバメとして日本中、世界中へ羽ばたいて行く」と結んだ。

式典のあとは折りたたみ自転車やディズニーリゾートのペアチケットが当たるアトラクションの抽選会、つばめ若者会議のPRタイム、出身中学校別の記念撮影を行った。

 アトラクションの抽選会
アトラクションの抽選会

制服のように男性はダークスーツ、女性は振り袖が例年に圧倒的に多く、男性の羽織はかまや女性の洋装は気付かないくらい少なかった。開式前に会場の外で友だちと話し、どうやって会場内へ新成人を誘導するかが関係者の悩みの種だが、ことしは雨降りだったこともあるのか、スムーズに会場へ入った。

式の間も私語もほとんどなく、式辞や来賓のあいさつが終わると、きっちりと拍手。つばめ若者会議は、壇上で設問を読み上げながら新成人にアンケートの回答を求めたが、ほとんどの新成人が席を立たずに回答し、百パーセント近い回収率だった。

つばめ若者会議のアンケートに回答する新成人
つばめ若者会議のアンケートに回答する新成人

だからといって元気がないわけでもなく、抽選会では、当たった人はおどけてステージに上がり、友だちは大声を上げてはやし立て、これまでになかったほどの節度ある成人式だった。鈴木市長の式辞の全文は次の通り。

鈴木市長の式辞

本日、この良き日にめでたく成人式を迎えられた皆さん、おめでとう。心からお祝いを申し上げます。また、公私ともにご多用の中、御臨席を賜りましたご来賓の方々に厚く御礼を申し上げますとともに、きょうまで新成人の成長を支えてこられたご家族の皆さまにも感謝とお慶びを申し上げます。

さて、皆さん、皆さんは小学校の卒業文集に将来の夢を何と書いたか覚えていますか。先月、行われたソチオリンピックで金メダルを獲得した羽生結弦選手の夢は、オリンピックで金メダルをとることだったそうです。

彼は皆さんより1学年、後輩の19歳です。仙台で育った彼は16歳の時、スケートの練習中に東日本大震災で被災し、避難所生活を余儀なくさせられました。練習の場を失い、一時はスケートをやめることも考えたそうです。それでも彼は自らの気持ちを奮い立たせ、スケートに打ち込み、夢であったオリンピックでの金メダルという快挙を成し遂げることができました。

羽生選手は優勝直後の会見で、たくさんの人に支えられてこの場所にいる、そして、金メダリストになれたからこそ復興のためにできることがあるはずです、これがスタートになると思いますと、話していました。

君たちは本日、ここに成人式を迎えられたわけですが、成人になるということは、地域社会の一員としてこれからの未来を担っていく義務と責任が生じることでもあります。私は君たちに、きょうという日をあらためて自分の人生の目標を定めるとともに、これからの社会に対し、どう行動していったら良いか一人ひとりが真剣に考える大切な日にしてもらいたいと思っています。そして明日からその実現に向かって新たなスタートを切ってほしいと願っています。

現在の社会は少子高齢化のいっそうの進展に加え、経済社会のグローバル化や情報化に伴い、大きな変革の時を迎えています。こうした時代背景の中で君たちは次の新しい一歩を踏み出すことになります。行く手にはさまざまな困難が待ち受けているでしょう。長い人生の間には失敗したり悩んだりするときが何度もあると思います。

ソチオリンピックでは41歳のメダリスト、葛西紀明選手も世界の注目を集めました。彼は幾度となく挫折を経験し、7度目の今大会でようやく個人としての金メダルを獲得するとともに、団体でもけがや病気で苦しむ後輩たちとともに戦い、銅メダルに輝きました。

葛西選手は個人戦の後の会見で、あきらめないで自分の努力を続けていけば絶対メダルは取れる、夢はかなうと信じてやってきましたと、実にさわやかに話していました。

一方、団体戦での銅メダルが決まった時は涙ながらに、みんな苦しいけど頑張ってきた、4人で力合わせて取れたのがうれしいし、取らせてあげたいと思っていたのでうれしいですと、話していました。とても感動的なコメントでした。

新成人の皆さん、君たちは素晴らしい可能性を秘めています。恐れることなく何事にも果敢に立ち向かって行ってください。どんなに苦しくてもあきらめたらおしまいです。努力と挑戦の先には必ず飛躍的な成長や成功が君たちを待っています。

そして忘れないでください。君たちの周りにはたくさんの支えてくれる人がいることを。きょう燕市で一緒に成人式を迎えた仲間がいることを。力を合わせればどんな困難も乗り越えられます。仲間とともにやり遂げたとき喜びはいっそう大きくなります。

現在、燕市では未来への夢や故郷の誇りをもてるような日本一輝いているまち燕市を目指してさまざまな取り組みを行っています。どうか皆さん、どこにいても仲間とともに育ったふるさと燕市のことを愛し、思い続けてください。私は君たちが燕市の出身であることが誇りに思えるようなまちにするよう精一杯、努力していきます。そして、君たちがそれぞれの自分の夢や希望に向かって歩んでいくとともに、これからの燕市、さらには日本の新しい時代を切り開いていく推進役となってくれることを心から期待しています。

結びに、本日の成人式の実施にあたり一生懸命、準備してくれた実行委員のみなさん、どうもありがとう。心から感謝とお礼を申し上げるとともに新成人のみなさんが築き上げていく未来が素晴らしいものでありますよう、お祈り申し上げ式辞といたします。


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