1997年に閉館してから売却先を探していた燕市総合福祉センター「たのうら燕」=新潟市西蒲区間瀬=の譲渡先が、学校法人を主体とするグループ企業「NSGグループ」(池田弘代表・本部新潟市中央区)に決まり、燕市とNSGグループは24日午後4時半から市役所で譲渡に関する覚書調印式と共同記者会見を行う。
調印式では、あくまでも譲渡に伴う作業を進めていくということについて覚書をかわすもので、譲渡の条件などはその後に詰めていく。
「たのうら燕」は1971年4月、燕市社会福祉協議会が保養施設として田ノ浦海岸に建設した。敷地8818平方メートルに鉄筋3階建延べ床面積1396平方メートルで、総工費は約4億円。利用者減もあって95年11月に閉館し、翌96年4月に燕市に寄付。燕市はその年の海水浴シーズンを中心に7月から10月まで開館したが、翌97年3月いっぱいで再び閉館した。
以来、売却を探したが買い手が現れなかった。09年に予定価格7,268万円でインターネット公売を始めたが、施設の見学がせいぜい。買い手はなかなか現れず、予定価格は781万円で下げたが、昨年2月ころにNSGグループから見学の申し出があり、燕市は公売を中止してNSGグループと交渉を進めた。
今も警備や草取りに年間約30万円かかっていることもあり、一刻も早く引き受け手をと探していたが、閉館から17年でようやく譲渡のめどがついた。