任期満了に伴う佐賀県・武雄市の市長選の投開票が6日行われ、現職の樋渡啓祐氏(44)が無投票にさせまいと直前になって立候補を表明した田崎以公夫氏(82)を破って3選を果たした。樋渡氏と同じく総務省出身で首長に就く国定勇人三条市長は「結果的にはすごく良かった」と選挙戦になって勝利したことを喜んだ。
開票結果は、樋渡氏20,442票、田崎氏5,652票で、樋渡氏は田崎氏の4倍近い得票で圧勝した。
「まずもっておめでとうと言いたい」と国定市長。「樋渡さんのように新しいことをどんどんやる市長は、基盤を立て直していかなければならない宿命を背負わされている。選挙になったのは良かった」と、選挙に勝ったことが樋渡氏の市政に信任を与えるというわけだ。
国定市長にとって樋渡氏は「あこがれの存在」であり、「仕事に例えると隣のラインの斜めの上司」で、1年前に樋渡市長が生まれ変わらせた武雄市立図書館をはじめとしたさまざまな取り組みに「直接、真似ようとは思わないが、そのエッセンスを市政に取り入れていきたい」。
1週間前に武雄市を訪れて樋渡市長と会っており、「選挙になると思っていなかったので、ものすごくしんどかったと思う」と推察。「そうは言っても選挙によって力強くなるという、客観的な視線を持ち合わせているので、選挙になったことはすごく良かったと思う」と話した。