三条市下田地区の荒沢小学校と今年度統合した森町小学校(佐藤和彦校長)は8日、新生・森町小学校開校式を行い、新たな歴史をスタートした。
荒沢小学校は、明治9年8月に森町小学校の前身である第2中学区第24番小学校長野校付属校として設立。昭和41年の学校統合で森町村立荒沢尋常小学校荒沢分教場となる。昭和30年には町村合併で南蒲原郡下田村立森町小学校荒沢分校となり、35年4月に荒沢小学校として独立。平成22年に創立50周年を迎えたが、25年3月31日、再び森町小学校と統合することにより、閉校した。
今年度4月1日に荒沢小学校と統合した新生「森町小学校」は、1年生から6年生まで児童計82人。荒沢小学校区は新1年生6人を含む31人、森町小学校区は7人の新1年生を含む51人が1つとなった。
開校式は、午前9時から森町小学校の体育館で行い、教職員や来賓をはじめ2年生から6年生までの児童が参加し、開校式後に開く入学式に出席する新1年生と保護者も参列した。
渡辺厚志教育委員の式辞に続き、国定勇人市長があいさつし、児童に「皆さんとこれから入学してくる1年生とで、新生森町小学校の新しい歴史と伝統をつくっていくのです。そのためには一人ひとりができることを精いっぱい頑張ってください」と市長として期待する一方、父親として「きょう、下の娘が入学式を迎えるわけでありまして、皆さまの喜びのほどを私自身も等しく感じているところ」と述べ、新1年生とその保護者に祝いの言葉を述べた。
佐藤校長はあいさつで、森町小と荒沢小の「両校の伝統が今、ひとつになりました」と言った。児童82人、教職員18人のちょうど100人で新生森町小学校のスタート。新たな教育目標に「進んでやりぬく、たくましい子ども」を掲げ、三条市名誉市民で地元出身の漢学者諸橋轍次博士の「行不由径」(行くにこみちによらず)を紹介した。
来賓や保護者向けにもあいさつ。子どもたちは一昨年、昨年と交流を続け、互いの良さを認め合い、両校の伝統を生かして良い学校をと意欲を高めてきており、教職員も統合1年目を充実させ、信頼に応えることを最重点にさまざまな準備をしてきたとし、「統合して良かったとだれもが思える学校に」、「子どもの安心安全を第一に考えた教育活動」、「三条市が推進する小中一貫教育のさらなる充実」などをあげ、全職員の英知を結集し、誠心誠意、取り組んでいくと新たな船出の決意を示し、支援を求めた。
児童代表で荒沢小学校区の6年生皆木真吾さんと森町小学校区の同大竹もりさんの2人が誓いの言葉を述べ、最後に全員で新しい校歌斉唱した
新しい校歌は、諸橋博士が作詞した荒沢小の校歌を新生森町小の校歌とし、歌詞に「荒沢小学校」とあるところだけ「森町小学校」と変えた。