国定勇人三条市長は9日行った記者会見で、12月から来年3月まで試行的に学校給食の牛乳廃止を行うことについて、市長へのたよりに30件の意見が寄せられたことなどを話した。
30件のうちは賛成は22件、考え直した方がいいといった意見が8件。さらに30件のうち29件までが市外から寄せられたもので、「こういうもんなんですよ」と国定市長。市外の人は三条市が完全米飯給食を続けていることを必ずしも理解しておらず、市民はかなり冷静に受け止めており、自身が耳にするのも「当たり前だよね」という肯定的な意見ばかりと語った。
ただ、「少し寂しく思った」のは、市内からの1件が9歳の子どもから「牛乳大好きなのでやめないでください」ちといった反対意見で、市長へのたよりへの返事は「おうちでちゃんと飲んでね」と書こうと思うと言う。
試行的な牛乳廃止は、学校給食運営委員会の決定に自身が「非常に強く賛同しているという立場で話している」とし、米飯給食に牛乳があわないのはもちろんだが、牛乳廃止の「直接的な引き金は消費税増税と食材費の高騰」。このままで給食1食当たり10円の値上げの見込みだが、試行期間の4カ月間は牛乳をやめることで2,600万円が浮く。消費税増税と食材費の高騰で1,300万円上がり、残りの1,300万円を煮干しや魚の回数を増やしたりの牛乳代替措置に充てる。
そのために「牛乳がなくても栄養バランスがほぼ代替できるような状況に近づけることと、多様なメニューをそのなかで開発をしていくということが今度はわれわれ食育推進室の使命になる」。
学校給食法施行規則では牛乳提供を想定しているように読めることについては、「法体系上は反してない」、文部科学省がそこがネックでだめになるってことは絶対にないと思う。完全に法制上の不備」、「仮に恒常的に牛乳を見直すことになっても法制上、もんだいがあるとは全然、思わない。文科省に正式に照会しても問題ないっていうふうに絶対、返ってくる」との見方を示した。
今回の取り組みが全国的に大きく報道され、「図らずも一石を投じてしまった」が、「食事のありようを試行的取り組みを通じて考え直すにきっかけになればいい」と前向きにとらえている。