14日、三条市下田地区の上谷地地内で発生した林野火災は、日没とともに消火作業をやめ、15日から消火作業を再開の予定だったが、夜の間に自然に火は消えた。
この火事は午後4時31分に付近の人から「近くの山から白い煙が見える」と119番通報があった。現場は下田地区と加茂市の境界にも近い国道290号線から東側に入り、さらに徒歩で何十分か入った山の中。消防車両は現場へ行くことができず、午後5時4分に県の防災ヘリコプターを要請し、出動した。
ヘリコプターは空中消火を行った。槻の森公園=三条市月岡=で水を入れるバケットを機体に取り付け、清流大橋上流付近で五十嵐川の水をくみ、火災現場で放水した。放水を2回行ったところで日が暮れ、翌朝6時半からの再開とした。
夕方になって消防団員も駆けつけたが、暗くなった午後7時ころにこの日の消火活動はあきらめた。その後は消防と警察が監視を続けた。15日は早朝から消火活動を再開する予定だったが、午前7時22分に防災ヘリで火が消えたことを確認した。
詳しくは調査中なので変更の可能性もあるが、焼失面積は約4万平方メートルで、延べ83人の消防団職員が出動した。けが人などはなかった。山火事の広がりを知った上谷地の自治会では活動に備えて、14日夕方からおにぎりの炊き出しを行っていた。
14日は三条市内で枯れ草など燃える火災が4件も連続して発生した。空気が乾燥する今の時期は火災が発生しやすく、火の後始末には十分な注意が必要だ。