弥彦山の山開きにあわせて弥彦観光の春のシーズンインを告げる弥彦湯かけまつりと弥彦桜まつりが13日、弥彦温泉街で開かれ、春本番の陽気に満開のサクラでと絶好の行楽日和に恵まれてにぎわった。
その昔、弥彦の春は大々神楽の笛の音とともに始まり、大々講の元で連なって弥彦参拝でにぎわったのに伴って弥彦観光協会が始めた行事で、ことしで第28回。あわせて昨年春に完成した多目的施設「ヤホール」で弥彦桜まつりも開いた。
「ヤホール」前にはフードコートが開設され、弥彦桜まつりが二村建築による永島流新潟樽砧(えいじまりゅうにいがたたるきぬた)の演奏でオープニング。新潟に住むシンガーソングライター、Hannaさんのミニライブやよさこいソーランの演舞、芸妓手踊り、一之宮御神丈太鼓の演奏などが次々と繰り広げられた。
湯かけまつりは、午後から湯曳き車(ゆびきしゃ)が弥彦駅前を出発した。弥彦公園内にある湯神社からくんだ神湯を湯曳き車に載せ、ひしゃくで湯をまきながら進むとともに、担いだ湯を青笹につけて沿道の人たちに湯をふりかけて厄除開運、商売繁盛、病気平癒、学業成就、さらに弥彦観光の発展を祈った。
出発前に駅前で開会式を行い、よさこいソーランの演舞と芸妓手踊りを披露。弥彦神社氏子青年会が木やりを歌ってから、湯曳き車につないだ綱を氏子青年会のほかに一般参加者も加えた約300人が「えんやー!」とかけ声をあわせ、綱を上下に揺すってリズムを取りながら引いた。
「ヤホール」前は、まつりの見物客や花見客で混み合った。弥彦公園をはじめ近くにあるサクラはほぼ満開で、弥彦の観光シーズン幕開きにふさわしい華やかなまつりだった。