18日、三条市内では山手を除いてサクラの花が盛りを過ぎ、散り始めの最後の美しさ、はかなさを見せている。
清流大橋から下流側、五十嵐川をはさんだ右岸の大崎浄水場、左岸の道心坂は、三条市内のサクラの名所だ。それぞれのサクラと対岸のサクラの花見を同時に楽しめる。
道心坂は、急な斜面を這うように延びる大きく蛇行した道路の川側、ガードレールの外にサクラの木が並ぶ。どれも大木ばかりで、川面から切り立った崖のような斜面に張り付くように立って咲く姿は、ちょっとした景勝地のような景色を見せてくれる。
その対岸には緑の山の中には、ピンク色に変わって見える部分がある。それが大崎浄水場のサクラだ。敷地の北側、かつて配水池が地下に設けられていた要害山、通称「水道山」の南向きの斜面は、たくさんのサクラが植えてある。
こちらも道心坂に負けず劣らず見事な枝ぶりの大きなサクラばかりだ。とくにことしは花のつきがいいようで、斜面から見上げると空が見えないくらいびっしりとサクラの花に覆われている。多い日は百人くらいの見物客があり、18日も見物客に切れ目がなかった。
近いところでは、県立三条商業高校の裏手、五十嵐川の右岸土手下にもサクラがある。障害物がないので風が強く、18日は高校グラウンドに部活動の生徒の声が響き、風が吹くたびにはらはらとサクラの花びらが舞い散った。市内のサクラの花見は今週末が見納めとなるはずだ。