自転車で三条市・下田郷の自然を満喫してもらう下田郷レンタサイクル事業が3日、スタートした。初日3日は下田郷魅力発信協議会(佐野誠五会長)が道の駅「漢学の里しただ」でオープニングイベントを行った。
下田郷レンタサイクルは、「漢学の里しただ」、日帰り温泉施設「いい湯らてい」、大谷ダムふれあい資料館の下田郷にある3つの施設で自転車を貸し出すもので、冬場は除いて年内は11月中旬まで。
料金は子ども200円、中学生以上のおとな500円、電動アシスト自転車は800円。いずれも車体は白で統一。1施設に10台ずつ配備し、きれいに整列して並べるためのサイクルスタンドも設置した。
オープニングイベントは、下田郷魅力発信協議会の佐野会長、国定勇人市長のあと、自転車の講習会とこの日のコースの見どころの紹介のあと、実際に参加者でモデルコースをめぐる見学ツアーを行った。
6つのモデルコースを設定してあり、見学ツアーでは初心者向けの「神社仏閣めぐり」コースを体感。「漢学の里しただ」から五十嵐川左岸を上流へ向かい、八木橋から八木ヶ鼻を仰ぎ見たら右岸側を下り、八木神社と最明寺を見学し、ヒメサユリの小径駐車場で「ごんぼっぱの笹団子」とコーヒーを味わって休憩。森町の鶴亀橋を渡って戻った。
約6キロのコースで、自転車に乗り慣れていない人には長そうに感じるが、2時間近くかけて回ったので、体力にあまり自身がない人でも余裕。抜けるようなが広がる絶好のサイクリング日和に恵まれ、下田郷を車で移動するのとはまったく別物の初めて風を切って走る感覚は想像以上にさわやかだった。
国定市長もツアーに参加し、初体験の電動アシスト自転車には「ひゃっほー!」と歓声を上げて大喜び。初めて訪れる場所や初めて知ったこともあり、市長に就いて8年、ちょっぴり反省も。
案内役は小川もりとさん(66)。新潟出身で東京で植物などを撮影するプロカメラマンだったが、6年前に下田郷の新屋に移り住んだ。自宅付近を走るロードバイクにひかれて3年ほど前から自身もロードバイクに乗るようになった。
見学ツアーでは参加者を先導するとともに、自然や寺をガイドした。「車では見落とすものがたくさんある。下田に合った乗り物だと思うし、レンタサイクルは自然を楽しむのにいい」と喜んでいた。