17日に宵宮、18日に本祭と行われる燕市・戸隠神社の春季例大祭に向け、万灯を披露する2つの万灯組のポスターが地元に掲示されているが、そのうちの一方の万灯組が初めてイラストを採用。踊り子の女の子を描いたもので、市民の目を引いている。
万灯は木場小路万灯組と横町万灯組があるが、ポスターにイラストを採用したのは、横町万灯組。今は東京でデザイン関係の仕事に就く27歳の女性に頼んだ。万灯の踊り子を経験し、中学生になるとはやしも務めた。
イラストは鳥居を背に踊る踊り子を左右対称に配置し、全体にシンメトリーなデザイン。踊り子は右は目を開け、左は目をつぶり、とにかくかわいく表現されており、萌えキャラ風でもある、幻想的な雰囲気も漂わせる。
ほかにも男の子が演じる“ひょっとこ”が持つ金棒や歌詞に登場する昇り龍を描き加え、万灯を見たことがある人や歌詞を知る人がひざを打つポイントもある。
2つの万灯組は、これまで前年の祭りで撮影した万灯の写真をポスターに使い、それが並ぶのがこれまでの春祭りを待つ風景だった。それがイラストに変わるのは思いきった変更で、それだけに反対の声もあったようだが、ことしのポスターの違いに気付く人は多く、かわいいとおおむね好評だ。
デザインした女性もデザインの依頼を受けて「受け入れられるかと心配だった」と言うが、ふだんの仕事の延長で楽しんで描くことができ、評判が良かったことに胸をなでおろしている。それ以前に踊り子のOGとしてデザインを依頼されたことに「描かせてもらえてうれしかった」と喜んでいる。