三条祭りの15日朝、三条傘鉾振興会(清水良一会長)はことしも「三条まつり傘鉾コンクール」を開き、エントリーした9つの自治会などが家庭日用品などを材料に世相を風刺した迫力ある傘鉾(かさぼこ)人形が勢ぞろいする。
傘鉾の起源は、旧三条観光協会などの資料によると、武器の鉾(ほこ)を立てて、その周りを多くの品々で飾り、傘のように見えることから「傘鉾」と呼ばれるようなったとされる。
三条では現在、ざるやほうき、たわしなどの一般家庭用品や鍋のふたやお玉など「金物の町」にちなんだ金物類をはじめさまざまな日用品で、アイデアあふれる傘鉾人形を毎年、製作。ほかの土地にはない三条ならではの傘鉾が作られている。
コンクールは、15日午前10時から八幡宮境内で審査会を行って各賞を決め、昼からの大名行列とともに市内を巡行し、市民にお披露目される。
今では高さが1メートル以上はあるような大型の人形がほとんどだが、昭和のころから大型化してきたもの。それまで市内巡行は傘の上に人形を乗せた傘鉾をおとな2人くらいで持って歩いたが、2004年に台車が作られて、今は傘鉾を乗せた台車を引くスタイルとなったという。
本番2日前の13日夜、現在の本町2丁目の旧田町「田町かさぼこ会」では仕上げ作業を行った。4月の下旬から毎晩、地元の三社宮で本格的な作業を続けてきた。ザルや急須のふたなどで工夫を凝らした目玉が迫力の大作だ。
毎年、力作ぞろいの傘鉾人形は祭が終わると間もなく解体する団体が多く、祭に参加できない子どもたちなどに見せる機会があったらいいとの声もあるが、今のところ人的にも経費的にも難しいようだ。15日は、午前中は八幡宮境内で、午後0時45分に八幡宮を出発する大名行列で見ることができる。
今、三条で最も旬な話題のと言えば、三条市出身のサッカー選手、酒井高徳選手がブラジルW杯日本代表入りを果たしたことだが、エントリーした作品名を見る限り、確実にそれを題材にしたと思えるものはない。ただ、旧四ノ町の「ゴーゴーニッポン」はW杯が題材とも思われ、酒井選手の代表入りまで盛り込むのかどうか興味深い。参加団体と作品名は次の通り。順不同。
▲旧大町=桃太郎!!(三条市だって日本一)
▲旧四ノ町=ゴーゴーニッポン
▲旧八幡小路=スーパーレジェンド「午」」誕生
▲旧鍛冶町=「やることやればウマくイク!」
▲旧上町=クジラ丼食べたーい
▲旧三ケ町=レジェンド(生ける伝説)と云われた男
▲田町かさぼこ会=消費税8%福と成る
▲三条信用金庫=「神馬」真央ちゃんの如く舞う
▲三条市役所互助会=天馬空を行くが如し!!