三条市の三条競馬場跡地に建設された三条市かわまち交流拠点施設「三条防災ステーション」の開所式が18日午後2時半から同所で行われた。
関係者ら約100人が出席。中原八一国交相政務官はあいさつで、平成16年7月新潟・福島豪雨の7.13水害以降の河川改修により平成23年7月新潟・福島豪雨の7.29水害では7.13水害を上回る雨が降りながら被害を最小限に食い止めたことなどを話し、この施設の完成で信濃川下流の上流医地域の水防活動や救助活動が円滑に行われ、水害対策がより強固になり、交流を深める拠点として地域の発展に貢献することも期待した。
国定勇人三条市長は、平成23年に天皇陛下が誕生日のご感想で、7.29水害では7.13水害を上回る降雨量があったのに犠牲者が少なかったことを防災の教訓として話されたことにふれ、「備えを怠らぬことが、われわれ行政を司る者の責務」とした。
三条市の防災対策総合アドバイザーの片田敏孝群馬大学大学院教授が、災害から学んだ教訓が地域住民の心に広く備わっていくことが“風化”と話していたことを紹介し、この施設は真の意味での“風化”を市民にもたらしてくれる。施設が「“安きにありて危うきを思う”をシンボルとして市民の皆さまとともに活用をしてまいりたい」と話した。
来賓祝辞のあと、須頃小学校6年生12人が並び、代表で林莉央君が誓いの言葉を述べたあと水防学習館前でテープカットを行った。開所式にあわせて敷地内はオープニングイベントも行われ、絶好の青空の下、フードコートや凧揚げ体験などを楽しむ市民でにぎわった。